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向井万起男さんの会見 11月2日(月)12:05pm〜12:50pm ジョンソン宇宙センターで、向井万起男さん(向井千秋宇宙飛行士のご主人)の会見が行われました。 今日の11:30am、万起男氏は、向井千秋宇宙飛行士と交信を行いました。今回の会見では、主にそのときの様子を語っています。
今日の午前11:30から15分間、MCC内の医師団の通信室で女房と交信しました。4年前の時はまわりに人がいて、かつ音声だけでしたが、今回は15分間、お互いテレビ画像を見ながら交信しました。テレビ画像があったので女房を驚かせようと思ってハッピを着てきました。これは野口宇宙飛行士のアイディアで、これを見た女房は笑い転げていました。女房は絶好調。終始笑い転げていました。地球に帰ったら何をして遊ぼうとかそういう話をしました。実験も絶好調で、グレンさんを含め他の乗組員もみな元気。女房はグレンさんは宇宙に向いているのではないかと言っています。 以下質疑応答 Q:夫婦らしい会話は? 万起男氏:ごく普通の我々二人の会話そのままでした。個人的な話ばかり。 Q:交信場所を正確に 万起男氏:MCCの横の医師団が控えている部屋。誰もいない部屋で通信方法を教わった後はまったく一人でした。 Q:最初はどんな会話を? 万起男氏:ボタン操作にとまどって、しばらくお互いにもしもし、もしもしと呼びかけあっていました。それからほんとの会話を始めました。 Q:野口さんはどこでハッピを買ったのですか? 万起男氏:多分これはハロウィン用ではないか?実はこれ以外にもハチマキがあったのですが、使わなかったです。 Q:細かい話の内容を教えてください。 万起男氏:興奮してしまっていて、実はあまりよく覚えてない。 Q:向井さんはどこに? 万起男氏:多分ミッドデッキ。 Q:前回と比べての向井さんの感想は? 万起男氏:前回軌道高度が約300キロで今回が約500キロあるのでシャトルから見る地球の姿がぜんぜんちがうと言っています。地球の丸いのがよくわかって今回の方が全然きれいといっていました。 Q:重力について何か言っていましたか? 万起男氏:特に何も言っていなかった。女房はプカプカ浮いて、時々のけぞっていた。 Q:生活については? 万起男氏:昨日あたりから食欲も絶好調になったと言っている。 Q:宇宙酔いについては? 万起男氏:何も言っていなかったので今回は特に吐いたりといったことはなかったと思います。 Q:実験については? 万起男氏:今回はすごくうまくいっているのですごくうれしい。またとても忙しいとも言っています。今回受け取ったメールの返事には、忙しくて長いメールが書けなくてごめんなさい、と書いてありました。 Q:メールは日本語ですか? 万起男氏:英語だけ。 Q:ガマアンコウの実験については? 万起男氏:女房も飛行前からこれはデリケートな実験だと言ってとても気にかけていましたが、今うまくいっていてすごくうれしいと言っていました。 Q:地上のことを何か気にかけていましたか? 万起男氏:地上の家族はみな元気だと伝えました。 Q:グレンさんのことは何か? 万起男氏:とても宇宙に向いている人だと言っていました。 Q:今後の残り数日のミッション期間については? 万起男氏:もう少ししたら私が地球に帰って騒がしくなるから、今のうちに静かな生活を楽しんで、と言っていました。 Q:お互いの呼び方は? 万起男氏:千秋ちゃん、万起男ちゃん。 Q:万起男さんの生年月日と肩書きは? 万起男氏:1947年6月24日、51歳。慶応大学医学部病理診断部助教授。 Q:今回の滞在期間は? 万起男氏:10月17日から11月22日まで。 Q:どういう名目で出張申請を。 万起男氏:妻のため。大学の寛大なご処置により認めて頂きました。 Q:結婚したのはいつですか? 万起男氏:1986年10月。 Q:今回交信して感想を 万起男氏:今回は余裕があり、心から楽しんでいるのが画面から分かりました。宇宙飛行士は飛行前にミッション期間中に地上で家族に何かあった場合、上に連絡するかどうかについて事前にきかれますが、前回は何も連絡しないでくれ、と言っていたのに、今回は何でも伝えてくれと言っていました。笑顔も本当の笑顔でした。 Q:向井さんが個人的に何を持っていったかご存じですか? 万起男氏:CDについては勘弁。本は恥ずかしながら「君についていこう」を持っていっている。宇宙で本を読んでいる姿を写真に撮ってもらうつもり。 Q:パラシュートの件については? 万起男氏:その話は全然しませんでした。例えパラシュートを使用しなくても全然問題なく着陸できると思うし、NASA自体がノープロブレムと言っているので全く心配していません。 Q:最新刊(女房が宇宙を飛んだ)は持っていってないのですか? 万起男氏:そっちは間に合わなかったです。 Q:気が早い話だがもう1回行きたいと言われたらどうしますか? 万起男氏:正直言って身が持たないのでもうやめてほしい。打ち上げの時にブースターが離れるまではたまらない。軌道上に行っても実験がうまくいっているかどうか心配でたまらない。本人がまた行きたいと言ったら反対はしませんが。 Q:万起男さんは何時から何時までNASA-TVを見ているのですか? 万起男氏:朝5時から夜10時まで。だけど着陸1日前にはKSCに迎えに行くのでタイムラインに合わせ生活をどんどんずらしていくのは大変かも。 Q:今日の交信の最後の言葉は? 万起男氏:覚えていません。だけど交信が終わってからNASAが二人の交信の模様を収めたビデオをくれました。これは二人以外には絶対に見せないつもり。 Q:万起男さん自身、宇宙飛行士になりたいと思いますか? 万起男氏:今回打ち上げの前にシャトルのそばまで行って、これに乗って宇宙に行くなんてつくずく自分には出来ないと思った。なりたい、と思うのと、なれる、というのは違います。宇宙飛行士はやっぱり女房みたいにおおらかで細かいことを気にしないタイプが向いてると思いました。 Q:心配の度合いは前回と比べて違いますか? 万起男氏:同じです。 Q:睡眠実験でヘッドセットをつけて寝るそうですが。 万起男氏:女房はいつでもよく眠るので、睡眠実験は意味ないんじゃないかと思う。こんなことを言ったら怒られてしまうかもしれませんが。 Q:帰ってきた時に最初にかける言葉は? 万起男氏:日本にいる時からもう考えていますが、内容は秘密です。 Q:今日の自由時間には向井さんは何を? 万起男氏:じっくり地球を眺めたいと言っていました。 Q:前回向井さんは地球のことを貴婦人のようだと表現していましたが。 万起男氏:今回は特に。地球は丸い、と言っていました。 Q:ウェークアップミュージックの音楽は決まっているのですか? 万起男氏:これは秘密。女房が選んだので私は決定には関与していません。ファーストチョイスとセカンドチョイスの2曲を選んでいる。じ〜んとくる感じの日本の曲です。
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