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スペースシャトルに搭載されたスペースハブダブルモジュール(LDR) |
| STS-107は、スペースハブ社のスペースハブ・モジュールを利用したミッションであり、今回使われるスペースハブ研究用ダブルモジュール(SHRDM)は、初めて使われる新しいモジュールです。
| 概要 |
スペースハブモジュールは、1983年に設立されたスペースハブ社が商業目的として開発したものであり、1993年に初飛行しました。クルーは、スペースシャトルのミッドデッキからトンネルアダプター経由でスペースハブモジュール内に入ることができ、モジュール内は与圧および温湿度が管理されているため、普段着の姿で実験装置などを操作できます。スペースハブモジュールの利用により、スペースシャトルの(標準的で安価な)ミッドデッキ・ペイロードの設置スペースを大幅に増やすことができるため、1回のフライトによる実験も増やすことができるようになりました。 スペースハブのコンフィギュレーションは、シングルモジュールとダブルモジュールの2種類があります。ダブルモジュールは、シングルモジュール2個を組み合わせたもので、シングルモジュールに比べて容積が2倍になります。STS-107に搭載される研究用ダブルモジュールは、ミールとのドッキング飛行時に使用された物資輸送用のダブルモジュールやSTS-95で実験に使われたシングルモジュールよりも実験機能を大幅強化したもので、今回が初飛行となります。ESAが開発したスペースラブモジュールはSTS-90を最後に役割を終えたため、スペースシャトル単独で宇宙実験を行うにはスペースハブモジュールは欠かせないものとなっています。
スペースハブ内には、ミッドデッキで使われているものと同様のミッドデッキタイプ・ロッカーとSPACEHABダブルラック(シングルラックも設置可能)のほか、ISSで採用されている国際標準実験ラック(ISPR)も搭載できます。
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スペースハブ・ダブルモジュール(LDR)の内部 |
スペースハブ研究用ダブルモジュール外観図 |
| スペースハブモジュールの飛行実績 |
回数 | フライト | 打上げ | モジュール | ミッション | 16 | STS-107 | 2003年
1月 | RDM | 科学研究(研究用ダブルモジュール初飛行) | 15 | STS-106 | 2000年
9月 | LDM | ISS組立フライト(2A.2b) | 14 | STS-101 | 2000年
5月 | LDM | ISS組立フライト(2A.2a) | 13 | STS-96 | 1999年
5月 | LDM | ISS組立フライト(2A.1) | 12 | STS-95 | 1998年10月 | SM | 科学研究ミッション | 11 | STS-91 | 1998年
6月 | LSM | シャトル/ミール#9 | 10 | STS-89 | 1998年
1月 | LDM | シャトル/ミール#8 | 9 | STS-86 | 1997年
9月 | LDM | シャトル/ミール#7 | 8 | STS-84 | 1997年
5月 | LDM | シャトル/ミール#6 | 7 | STS-81 | 1997年
1月 | LDM | シャトル/ミール#5 | 6 | STS-79 | 1996年
9月 | LDM | シャトル/ミール#4(ダブルモジュール初飛行) | 5 | STS-77 | 1996年
5月 | SM | SH4 | 4 | STS-76 | 1996年
3月 | LSM | シャトル/ミール#3 | 3 | STS-63 | 1995年
2月 | SM | SH3 | 2 | STS-60 | 1994年
2月 | SM | SH2 | 1 | STS-57 | 1993年
6月 | SM | SH(Space
Hab)1ミッション(初飛行) | SM(Single
Module) LSM(Logistics Single Module) LDM(Logistics Double Module) RDM(Research
Double Module) |
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