| 研究者 | ： | 福本
学（教授） |
| 研究機関 | ： | 東北大学加齢医学研究所
病態臓器構築研究分野 |
 | 研究概要 |
薬剤代謝の中心的役割を持つ肝臓での代謝変化を、薬剤の代謝・体外への排除を行なう酵素群であるチトクロームP450（CYP）の発現によって解析します。
CYPは、薬剤や外来物質の代謝・排除を行なう一方、物質によっては酸化されて生体への毒性を発揮させることがあります。肝のCYP量が宇宙飛行後で減少するという過去の実験報告はありますが、さらに個々のチトクロームの量的変化について検討する必要があります。
また、宇宙飛行は離着陸時の重力の大きな変化・無重量・宇宙放射線被ばくなど、生体にとって大きなストレスが加わると考えられます。ストレス誘発分子である熱ショックタンパクと寒冷誘導タンパクと、各CYPの遺伝子とタンパクの発現の解析を通して、宇宙環境の全身への影響を、肝機能の変化から解明します。
この研究によって、種々のCYPやストレスによって誘導される分子の発現量を人工的に変化させることができ、地上で宇宙空間と同様な代謝状態をつくり出し、宇宙飛行士が宇宙滞在において安全に活動が行なえるよう、事前に薬剤の効果を予想することが可能となります。
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肝臓は腹部で最大（1200g）の必須臓器で様々な代謝を行う
・タンパク・脂肪・炭水化物代謝
・薬剤の解毒・活性化 |
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