ミール廃棄に関するロシア航空宇宙局(Rosaviakosmos)コプチェフ長官の発言
11月22日付Interfax通信及び11月24日付Spacecom.にRosaviakosmosコプチェフ長官のミール宇宙ステーション廃棄に関するコメントが掲載されていました。
概要は以下の通りです。 ○ ミール廃棄について - 現在、ロシア国家院で審議中の2000年予算において、宇宙関連予算として33億ルーブルが計上されたため、議員の中から15億ルーブルをミールの運用延長へ割り当てる案が出されていたが、ISS計画へ25億ルーブルの要求がある他、通信衛星等の開発計画もあり、ミールへの資金割り当ては難しいとのこと。
○ ミールの気密漏れについて - 現在、ミールでは極微量の気密漏れが発生しており、既にrequired
levelに達しているとのこと。 しかし、気密漏れ発生源の特定はできていない模様。
- ミール内の与圧レベルの技術的仕様は、450mmHgで、これより下がると、オンボードシステムが故障する可能性があるとのこと。
- クルー滞在中のsafety levelは560mmHgとのこと。
○ ミールのオンボードコンピュータについて
- 現在、ミールはアナログコントロールシステム(ミールのメインコンピュータ(デジタル)の故障が頻繁に発生していたため、本年8月に最後のクルーが帰還する際、メインコンピュータを含む主要システムをOFFにし、アナログコントロールシステムに切り替えた。)により地上から制御されているが、ミールのデオービット時には、より正確な制御が要求されるため、メインコンピュータを再立ち上げする必要があるとのこと。
- 現在のアナログコントロールシステムが故障した場合は、ミールは制御不能になるとのこと。
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