生体高分子の関与する氷結晶成長-自励振動成長機構の解明

公開 2020年3月17日

古川 義純 FURUKAWA Yoshinori

北海道大学 低温科学研究所 所長

Ice Crystal2Crystal growth mechanisms associated with the macromolecules adsorbed at a growing interface - Microgravity effect for self-oscillatory growth -

完了
宇宙利用/実験期間 2013年 ~ 2014年
研究目的 氷の結晶成長の様子を詳しく調べることで、特殊な役割を果たす不凍(糖)タンパク質による氷結晶の成長抑制効果についてより深く理解することができます。
宇宙利用/実験内容 実験には水に微量の不凍糖タンパク質を溶かしこんだ水溶液が使われます。この水溶液を冷やして氷の結晶を成長させます。複数の温度条件で、氷の成長速度や界面での様子を観察します。結晶表面観察には反射型干渉顕微鏡を、成長パターンや成長速度の計測には透過位相差顕微鏡を、そして結晶の向きの確認には結晶方位確認用カメラが用いられます。こうした多方面からの観察によって、不凍糖タンパク質が氷結晶の成長にどのように影響を及ぼすかを調べます。
期待される利用/研究成果 本研究は、不凍糖タンパク質のような生体マクロ分子に支配される新しい結晶成長機構の解明として画期的成果であり、生体内での結晶生成を制御する分子レベルでのしくみの解明に直結するだけでなく、生体に倣う新しい高品質結晶材料の創生に役立ちます。また、生活に密着した分野でもその成果は活かされます。冷凍食品、とくに生ものの冷凍は、凍結解凍を繰り返すと細胞が破壊されておいしくなくなります。不凍(糖)タンパク質を利用することで、細胞の破壊が抑えられれば、おいしい冷凍食品の開発につながります。そして臓器移植分野でも、損傷しないように、臓器をできるだけ低温で凍らせずに保存する技術の開発に大きく寄与するでしょう。
研究論文
雑誌名
Scientific Reports 6 March 2017
論文名
著者名
Furukawa Y, Nagashima K, Nakatsubo S, Yoshizaki I, Tamaru H, Shimaoka T, Sone T, Yokoyama E, Zepeda S, Terasawa T, Asakawa H, Murata K, Sazaki G.
DOI
10.1038/srep43157.
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