
インクリメント64期間
インクリメント64キーメッセージ
インクリメントマネージャ紹介

インクリメント64マネージャ
インクリメント64を担当する井上夏彦です。インクリメント61/62に引き続き、2回目のインクリメントマネージャを拝命することとなりました。
きぼう利用はインクリメント毎に様々な特徴や見所があることをご存じでしょうか?
前回担当したインクリメント61/62ではキーメッセージとして「長期滞在技術実証の拡大」を掲げました。探査向けの長期滞在技術実証として、「水再生システム実証実験装置(JWRS)」や「大型人工重力発生機を持つ細胞培養装置追加エリア(CBEF-L)」などの新規装置の設置やそれらを用いた実験を行って、キーメッセージに沿った成果だけでなく、日本が先鞭を付けた「きぼうロボットアームを用いた超小型衛星放出(J-SSOD)」や第4回宇宙開発利用大賞(内閣総理大臣賞)を受賞した「小型衛星光通信実験(SOLISS)」など多数の成果を上げることが出来ました。
今回担当するインクリメント64ではキーメッセージとして、「新たなプラットフォームの礎構築と探査に向けたシームレスな研究拡大」を掲げています。中でも、iPS細胞を用いた臓器の立体培養技術へのブレイクスルーが期待される「微小重力環境を活用した立体臓器創出技術の開発(Space Organogenesis)」及び有人探査に向けて微小重力環境下での燃焼性の新しい高精度な予測手法を提供する「火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価(FLARE)」についてはこのインクリメントから開始される新規テーマでもあり、特に重点的に取り組んでいきます。
また、本インクリメントでは野口宇宙飛行士がスペースX社が開発した有人宇宙機「クルードラゴン」の運用初号機に搭乗してISSでの長期滞在を行う予定になっています。滞在期間中には様々なJAXAのミッションに携わり、その映像はインターネットやテレビなどを通じて皆さまに届けられます。「きぼう」で働く、「きぼう」で暮らす野口宇宙飛行士の姿だけでなく、「きぼう」で生まれる成果の数々も皆さまにお届けできるように精一杯努めてまいりますので、お楽しみにお待ち下さい。
利用ミッション(予定)
超小型衛星放出プラットフォーム
船外ポート利用プラットフォーム
新薬設計支援プラットフォーム
- 高品質タンパク質結晶生成実験
- 高品質タンパク質結晶生成実験(ロシア打上げ)第3期第7回【JAXA PCG#18】
- 高品質タンパク質結晶生成実験(中温、米国打上げ)第5回【JAXA MT PCG#5】
- 高品質タンパク質結晶生成実験(低温、米国打上げ)第6回【JAXA LT PCG#6】
健康長寿研究支援プラットフォーム
- 微小重力の環境で老化が加速するメカニズムの研究【Phospho-Aging / MHU-6】
- 遺伝子機能発光イメージング解析装置【TELLAS】
無容器処理技術を利⽤した材料研究への貢献(革新的材料研究⽀援プラットフォーム)
- 静電浮遊炉【ELF】
- 静電浮遊法を用いた鉄鋼精錬プロセスの基礎研究 ~高温融体の熱物性と界面現象~【Interfacial Energy】
- 新奇機能性非平衡酸化物創製に向けた高温酸化物融体のフラジリティーの起源の解明【Fragility】
- 静電浮遊炉技術実証【 ELF TechDemo 】
- Round Robin(NASA実験テーマ)
- Super glass(NASA実験テーマ)
- Gallium oxide ( ELF利用 )
新プラットフォーム形成(細胞医療への貢献に向けた⽴体培養技術の有効性実証)
新プラットフォーム形成(将来有人活動の安全基盤確立に向けた宇宙火災研究(仮))
新プラットフォーム形成(産業応用の促進)
- きぼう宇宙放送局技術実証【 Space Studio KIBO 】
- 新型エンコーダの軌道上実証【 Kibo Avatar-X 】
- お酒まろやかミッション【 Spirits Maturation 】
- 東北復興宇宙ミッション2021【 TOHOKU2021 】
宇宙医学
- 閉鎖微小重力環境下におけるプロバイオティックスの継続摂取による免疫機能及び腸内環境に及ぼす影響の検討に係る共同研究【Probiotics】
- 長期宇宙滞在がヒトの脳循環調節機能に及ぼす影響【Cerebral Autoregulation】
- 長期宇宙滞在により引き起こされる耳石前庭機能障害の評価【Labyrinth】
- 微小重力の環境で老化が加速するメカニズムの研究【 Phospho-aging/MHU-6 】
国際協力・STEM教育
- アジア小規模植物成長観察実験【 Asian Herb in Space 】
科学研究促進(生命医科学)
科学研究促進(物質・物理科学)
- ※利用ミッションは、「きぼう利用戦略」の具体的取り組みの分類に基づいたマッピング(図1)を基に優先順位を定めています。