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NASAステータスレポート

飛行7日目(2)
STS-111NASAステータスレポート#14
ジョンソン宇宙センター
2002年 6月 11日(火)午後 7時(米国中部夏時間)
2002年 6月 12日(水)午前 9時(日本時間)



エンデバー号の宇宙飛行士フランクリン・チャン-ディアズとフィリップ・ペリンは5時間にわたる船外活動を実施し、国際宇宙ステーション(ISS)の台車(MT)にモービル・ベース・システム(MBS)を取り付ける作業を完了しました。これで将来ISSのロボットアーム「カナダアーム2」が移動するための基盤が出来上がりました。

チャン-ディアズとペリンは米国中部夏時間6月11日午前10時20分(日本時間6月12日午前0時20分)にISSのエアロック「クエスト」から船外に出ました。エンデバー号の船内から指揮をとるパイロットのポール・ロックハートの支援を受けながら、ふたりは先ず映像やデータ伝送および電力供給用主ケーブルと冗長系ケーブルを、MTとMBS間に敷設しました。この作業が終わると地上のコントローラからMTに対し、MTに付いているアタッチメントをS0(Sゼロ)トラス(桁構造)上のレールの接続部(receptacle)に接続させるコマンドが送信されました。

続いてチャン-ディアズとペリンは、POAと呼ばれる補助の把持機構を展開し使用できるようにしました。この把持機構はカナダアーム2の先端部(エンドエフェクタ)と同じもので、ペイロードを把持したり、MBSでトラスに沿って移動する間ペイロードを保持したりすることができます。

船外活動は予定よりも順調に進捗しました。続いてふたりはMTとMBSを4本のボルトで締め付け、これによりMBSの取り付けが完了しました。今月末か来月、カナダアーム2は「デスティニー」(米国実験棟)から歩いて離れ(walk off)新しいプラットフォーム(MBS)上に4個取り付けられている電力・通信グラプル・フィクスチャ(PDGF)のどれかひとつを反対側の手でつかんで乗り移る予定です。こうしてカナダアーム2は将来のISS組立や保守作業でトラスに沿って行ったり来たりすることができるようになります。

さらに、ふたりはテレビカメラを本来の取り付け場所であるMBSのマストの先端へ移設しました。このカメラはISS組立や保守作業の画像を地上のコントローラに届けるためのものです。最後の作業として、MBSに追加の伸長ケーブルを取り付ける、本日敷設したケーブルのうちの1本をつなぐ、MTとの結合部近くにあるMBSの下部のコネクタの写真を撮影するなどの作業をおこないました。

本日の船外活動で使用した工具の所在を確認した後、ペリンとチャン-ディアズはクエストに戻りました。エアロックの再加圧は午後3時20分に始まり、この時間をもって船外活動は終了しました。これはISSの組立や保守作業のために実施したものとしては40回目、今回の飛行では2回目の船外活動で、STS-111の船外活動時間は合計12時間14分となりました。

フライト・コントローラがMBSの全接続箇所が適切に作動することの確認を終了すると、カナダアーム2のキャプチャラッチが緩められました。カナダアーム2はMBSに電力を供給していましたが、6月13日に予定しているこの飛行最後の船外活動の準備のために姿勢を変更されました。この船外活動ではカナダアーム2の手首のロール関節が交換されます。

第4次と第5次長期滞在クルーの引継作業、多目的補給モジュール「レオナルド」への機材や補給品の運搬は本日もおこなわれました。作業は予定よりも進捗しており、クルーは地球に持ち帰る不要品のレオナルドへの搬入を引き続きおこなっています。

本日6月11日午後9時19分(同6月12日午前11時19分)に、エンデバー号のクルーであり先の第4次長期滞在クルーのフライト・エンジニアであったカール・ウォルツとダニエル・バーシュは、シャノン・ルーシッドの保持する米国の連続宇宙滞在記録188日を破ります。ウォルツはまた、今回を含め5回の宇宙飛行での累積宇宙滞在日数が223日になることから、ルーシッドの持つ記録を破り、もうひとつの記録を打ち立てることになります。第4次長期滞在クルーコマンダーのユーリー・オヌフリエンコは合計381日を宇宙で過ごしていますが、セルゲイ・アフデエフの持つ747日の世界記録には遠く及びません。

次のステータスレポートは6月12日午前(同6月12日午後)、クルーの起床後に、または何かイベントが発生した時点で発行する予定です。



出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts111/STS-111-14.html
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最終更新日:2002年 6月 12日

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