国際宇宙ステーションへの補給フライト 16P
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ISSから分離し遠ざかっていく16P |
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プログレス補給船(16P)は、日本時間2005年2月28日午前1時6分に国際宇宙ステーション(ISS)から分離しました。
その後、10日軌道上に滞在し、姿勢制御方法に関する試験を行っった後、同3月10日午前1時13分に軌道離脱噴射を行い、同3月10日午前2時3分に大気圏に再突入し、南太平洋上に安全に投棄されました。
16回目の補給フライト
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プログレス補給船を収納したフェアリング部とソユーズロケットとの結合が完了 |
射点に運ばれるソユーズロケット |
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準備中のプログレス補給船(16P)、右の写真はフェアリングをかぶせた状態 |
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16Pフライトは、ロシアのプログレスM-51補給船を打ち上げて、国際宇宙ステーション(ISS)の「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)後方に無人でドッキングさせるミッションであり、ISSへ向かう16機目のプログレス補給船です。
プログレス補給船(16P)は、2004年12月24日にロシアのソユーズロケットにより、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、その後、2004年12月26日に自動ランデブ・システムを用いてISSにドッキングしました。
プログレス補給船(16P)は、スペースシャトルの飛行が停止されている状況下では、ISSに滞在しているクルーのための飲料水や酸素、食料、予備品などを補給する重要な役割を持っています。16Pフライトでは主に以下に示す補給品をISSに搬入する予定です。
- 飲料水タンク 2個(計420リットル = 420kg)
- 推進剤 560kg
- 酸素 28kg、空気 22kg 合計50kg
- その他、以下に示す積荷など、およそ1,260kg
- 食料(米ロの宇宙食ふたりで112日分(69コンテナ))、新鮮な野菜や果物
* 予想よりも消費量が多いため余分に搭載した7コンテナおよび希望があった特別メニューの餃子とフライドライスを含む。
- クルーへの手紙、小包、クリスマスプレゼントなど
- 衣服(下着、衣類、タオルなど)、衛生用品(歯ブラシ、カミソリなど)
- 運用手順書
- 実験ペイロード
- ロシア:RokvISS(ドイツのロボット実験)、Biorisk(バクテリアや菌類へ与える影響評価実験)など
- 米国:DAFT(Dust Aerosol Measurement Feasibility)-1,2、SEM(学生実験用容器)、ADUM(発展型超音波診断)用のジェルボトル3個)
- Nikon 400mm F2.8望遠レンズ、テレコンバータ
- 交換修理品、予備品など
- 医薬品、クルー健康管理システム(CHeCS)関連機器、アルカリ電池
- 米国の照明装置(General Luminaire Assembly: GLA)の蛍光灯3個
- カラープリンタ 1台
- 米国製宇宙服(EMU)の補修用部品、船外活動用工具
- ロシアのUWP(Universal Work Platform)
- 欧州宇宙機関(ESA)の欧州補給機(ATV)関連機器
- IBM ThinkPad A31P 3台、CDやDVD
- など
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RokvISS装置イメージ |
DAFT実験装置の一部 |
SEM |
ロシアのUWP |
16P打上げ計画
16P打上げ計画(2004年12月26日現在)
打上げ日時 |
2004年12月24日午前 7時19分(日本時間) |
2004年12月24日午前 3時19分(バイコヌール標準時間) |
2004年12月24日午前 1時19分(モスクワ標準時間) |
2004年12月23日午後 4時19分(米国中部標準時間) |
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射 場 |
カザフスタン共和国 バイコヌール宇宙基地 |
使用ロケット |
ソユーズ-Uロケット |
重量 |
約7トン(うち約2.3トンが貨物・推進剤) |
ドッキング日時 |
2004年12月26日午前 8時58分(日本時間) |
2004年12月26日午前 2時58分(モスクワ標準時間) |
2004年12月25日午後 5時58分(米国中部標準時間) |
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16Pのドッキングに備えて、プログレス補給船(15P)は日本時間2004年12月23日午前4時37分にISSとのドッキングを解除し、同日午前8時23分に大気圏に再突入し、南太平洋上に安全に投棄されました。
16P前後のISSの形状
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16Pフライト前のISS |
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16Pフライト後のISS(15Pが分離した後、同じ場所に16Pがドッキングする) |
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最終更新日:2005年3月10日
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