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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーションステータスレポート#99-16
1999年 4月 22日(水)午後 2時(米国中部夏時間)
1999年 4月 23日(木)午前 4時(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター

 計画されていた2回目の電力テストは先週終了し、来月初めての補給フライトとなるディスカバリー号が到着するための準備が整いました。

 このテストの際、地球表面に対して垂直になっていた国際宇宙ステーション(ISS)の姿勢を水平に変更しました。このテストの結果5月20日に打上げが予定されているSTS-96ミッションでのドッキング期間中必要とされる1500ワットの電力を、ユニティに供給できることが確認されました。シャトルが5月22日に到着し、クルーが船内に入るまでにISSの内部は摂氏約18度に上昇させておくことが必要です。

 今週始めにISSの2つの高利得アンテナの評価テストの際、ユニティの右側のアンテナのテスト中に初期通信システムを経由しての通信が途絶えました。

 この通信の途絶については現在解析中ですが、送信機の故障が疑われています。この送信機の予備品はISSに搭載してありますし、別の予備品を来月ISSに運ぶことがすでに計画されています。この間、ISSの通信とコマンドはロシアの地上局を経由するプライマリモードで実施されています。バックアップの手段としては、初期通信システムの2つの低利得アンテナ、或いは無指向性アンテナを使用する方法がありますが、ISSの活動が一部制限されることが予想されます。

 今週の始めにロシアの飛行管制チームから誤ったコマンドがISSに送信されました。結果的にはISSに影響はありませんでしたが、その原因究明(手順書の確認)が行われています。このコマンドはモスクワ郊外コロリョフのミッションコントロールセンターからの直通回線が使用できなかった際に、地上局から送信されたものです。コマンドを送信するために、3桁のコマンド識別番号が音声で地上局に伝達され、これがザーリャのコンピュータに送信されました。3桁の数字のひとつが正しく伝わらなかったため、ISSのコンピュータに対し、太陽電池アレイを折りたたむためのモータのひとつに電源を投入するというコマンドが送信されてしまいました。このコマンドはシステムの電源投入を可能にするものですが、実際にアレイを引き込むものではありませんでした。ISSのコンピュータがコマンドの不整合を検出して自動的にこのコマンドを破棄し、モータへの電力を遮断しました。続いての検証で、モータは作動しなかったため、太陽電池アレイが動くことはなかったことが確認されました。この現象を解明し、このようなことが再発しないよう改善を図る協議が行われています。

 ISSは遠地点252マイル(約405km)近地点238マイル(約382km)の軌道を92分の周期で周回しています。打上げ以来すでに地球を2382周回しています。

最終更新日:1999年 5月 6日

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