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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーションステータスレポート#9
1998年11月30日(月)午後12時(米国中部標準時間)
1998年12月 1日(火)午前3時(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター

 モスクワとヒューストンのフライトコントローラーは週末はザーリャのモニタを続け、スペース・シャトル・エンデバー号とユニティ結合モジュールの到着に備えました。

 ザーリャの状態は概ね良好です。調査中の軽微な問題はありますが、国際宇宙ステーション(ISS)の予定された作業に影響を及ぼすようなものではありません。ザーリャの6基のバッテリの内1基に充放電上の障害があるという問題については、シャトルのクルーが交換作業をすることができるよう、エンデバー号で交換用部品を運ぶことを計画しています。問題があるとは云えバッテリは使用可能であり、全く手を加えなかったとしても、バックアップの電力および使用することのできるバッテリの数が少なくなること以外は、エンデバー号のミッションやそれに続くISSの運用に影響を与えることはありません。

 ステーション・ミッション・マネジャーはバッテリシステムの交換用に2つの小さな電子装置の箱、電流コンバーターユニットと電流レギュレーターユニット(ロシア語の略号でPTAB)を、ケーブルと伴にエンデバー号に搭載することにしています。これらの電子装置を実際に取り付けるか否かは未定です。

 週末にバッテリを試験した結果、ロシアのフライトコントローラーは、バッテリ電流レギュレーターユニット(PTAB)に問題があると疑っています。ロシアの宇宙飛行士でエンデバー号のミッションスペシャリストでもあるセルゲイ・クリカレフは同じ様な修理をミール宇宙ステーションで実施した経験があります。

 フライトコントローラーはまた、遠隔操作(TORU)マニュアルドッキングシステムのアンテナの状態を見ることができるよう、エンデバーのクルーにテレビカメラを使用するよう依頼することを計画しています。アンテナの展開状況については、最近の信号強度の試験データしかありませんが、このデータはアンテナが完全に展開しているかも知れないことを示しています。クルーはエンデバー号の飛行4日目に予定されているテレビカメラによるユニティとザーリャの概観調査の際、アンテナも検査します。ミッションスペシャリストのジェリー・ロスとジム・ニューマンが第3回目の船外活動でザーリャの一番遠くまで移動してハンドレールを取り付ける際、1基のTORUアンテナの近くまで移動することになっています。しかし、アンテナに関する船外活動は計画されていません。

 TORUシステムはマニュアル操作が可能なドッキングシステムであり、1999年夏にサービスモジュールが到着した際に使用するクルス自動ドッキングシステムのバックアップの役割を果たします。

 ザーリャは、システムの点検あるいは、他の運用を行っていない期間は、燃料の消費を抑え、衛星の温度を一定に保つために、ゆっくりと回転させた状態のままにされます。

 ザーリャは、高度250×240マイル(約402×386km)の軌道を92分の周期で周回しています。

 次のNASAステータスレポートは水曜日に発行される予定です。

最終更新日:1998年 12月 9日

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