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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーションステータスレポート#7
1998年11月25日(水)午後2時(米国東部標準時間)
1998年11月26日(木)午前4時(日本時間)
ロシアのコロリョフ・ミッション・コントロール・センター

 モスクワのフライトコントローラ-達は、本日もロシアの地上局の可視範囲内を通過する間、国際宇宙ステーション(ISS)の最初の構成要素の各システムの状態をモニタしています。現在は、2つのコマンド中継用の電子機器ボックスと火災検知、消火システムの標準的な点検を行っています。

 コマンド中継用機器、技術的にはマルチプレクサー(多重化装置)/デマルチプレクサー(多重化解除装置)(MDM)と呼ばれますが、の点検の結果は2つとも良好でした。この2つの装置はザーリャのコマンドおよびデータ・ハンドリング・システム(C&DH)の一部であり、ISSの電力系、環境システム、航法および誘導システム、およびセンサ類の制御を行うコンピュータとのインタフェースを提供します。チェックのために片方の装置が起動され、約3分間動作させます。その後、2個目の装置が起動され、こちらはエンデバー号の到着まで動作したままにされます。

 モスクワとヒューストンのシステムの専門家達もこの衛星で発見されたいくつかの軽微なトラブルについての評価を続けています。これらはいずれも計画されているISSの運用に何ら影響を与えるものではありません。このトラブルの中には、空気のモニタリングセンサが示したザーリャ内の湿度が高い問題、6個のバッテリのうちの1個の機器の充放電のトラブルおよびザーリャ外壁に取り付けられたTORUマニュアル・ドッキング・システムの展開アンテナが開いていない可能性などが含まれています。

 フライトコントローラー達は、ザーリャ内の湿度が高い値を示している件については、地上のソフトウエアの問題であり、誤った表示であったと結論づけました。モジュール内の流体系を含む全システムの点検を行った結果、明らかな漏れは見つかりませんでした。エンジニア達は、誤った表示を修正するため、地上ソフトウエアの修正作業を行っています。

 軌道上の6個のバッテリのうちの1個の表示状況およびテストを行った結果では、バッテリは動作はしているが、これに関係する電子機器は正しく動作していないようです。バッテリの試験の結果、充電、放電は正常に実行できることが確認されましたが、解析はさらに継続して行われています。エンデバー号に交換用の機器を搭載する可能性についての検討も行われています。バッテリに関連する機器に問題がある場合でも、バッテリを使用するためのバックアップ手順は使用可能です。計画されたISS運用は全て、必要であれば5個のバッテリだけでも実行できます。ザーリャ上の6個のバッテリは、2つの太陽電池板からの電力を集めてエネルギーを貯蔵し、軌道上の夜の期間に使用します。

 TORUアンテナからのデータを見る限りではこのアンテナは正常に展開していない可能性があります。今後数日間の信号強度の試験により、このアンテナが展開しているかどうか、さらなる情報が得られるものと期待されています。TORUシステムはマニュアル操作が可能なドッキングシステムであり、1999年夏にサービスモジュールが到着した際に使用するクルス自動ドッキングシステムのバックアップの役を果たします。

 ザーリャは、システムの点検あるいは、他の運用を行っていない期間は、燃料の消費を抑え、衛星の温度を一定に保たせるために、ゆっくりと回転させた状態のままにされます。ザーリャは、高度251×239マイル(約404×385km)の軌道を92分の周期で周回しています。


最終更新日:1998年 12月 9日

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