国際宇宙ステーションステータスレポート#6
1998年11月24日(火)午後2時(米国東部標準時間)
1998年11月25日(水)午前4時(日本時間)
テキサス州ヒューストンのミッション・コントロール・センター
本日、ザーリャの最終的な軌道引き上げのためのエンジン噴射が行われ成功しました。国際宇宙ステーション(ISS)のザーリャ・モジュールは予定の軌道に到達し、12月3日に打上げられザーリャと12月6日にランデブする予定のスペースシャトル・エンデンバー号の到着を待ちます。
モスクワのフライトコントローラーは、本日、251×240マイル(約404×386km)の軌道にザーリャを投入するため、ザーリャの2基の大型エンジンのうちの1基を使って1分56秒間噴射するよう指令しました。ザーリャが打ち上げられてから、エンデバー号で捕まえる軌道にまで高度を引き上げるためにエンジン噴射を行うのはこれが5回目となります。(全て同じエンジンが使われています。)ザーリャの高度は、エンデバー号が到着するまでに約242マイル(約389km)の円軌道にまで、徐々に軌道が下がってくると予想しています。
地上の管制官は、ISSの運用計画に大きな問題を生じさせるようなシステム・トラブルもないすばらしい状態のこのモジュールの点検を続けています。
明日、フライトコントローラー達は、エンデバー号の宇宙飛行士がユニティに取り付ける初期通信システムで使われる予定のコンピュータ、すなわちマルチプレクサ・デマルチプレクサ(MDM)等の衛星システムの点検を継続して行う予定です。初期通信システムは、ロシアの通信システムのバックアップとしてザーリャシステムから地上へデータを送信します。
ザーリャは、システムの点検、あるいは他の運用を行っていない期間は、燃料の消費を抑え、衛星の温度を一定に保たせるために、ゆっくりと回転させた状態のままにされます。ザーリャは地球を92分の周期で周回しています。
|