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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーションステータスレポート#2
1998年11月19日(木)午前10時(米国東部標準時間)
1998年11月20日(金)午前0時(日本時間)
ロシアのコロリョフ・ミッション・コントロール・センター

 カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地では、国際宇宙ステーション(ISS)の最初のコンポーネントを軌道に運ぶためのロシアのプロトンロケット打上げを明日に控えて、全ての準備が整っています。この打上げは宇宙探検の新時代を画するものであります。

 米国東部標準時間で明日11月20日午前1時40分(日本時間午後3時40分、モスクワ時間午前9時40分、バイコヌール時間午前11時40分)の打ち上げを前にして、ロシア政府の委員会は本日遅く(バイコヌール時間で金曜日早く)に長さ180フィート(54m)のプロトンロケット打上げの最終決定を行う予定です。ロケットの先端には42,000ポンド(約19トン)のザーリャ基本機能モジュールが搭載されています。ザーリャはISSに初期の推進機能と姿勢制御機能、およびコマンドの機能を提供する役割を負っています。

 打上げ時の天気はきれいな空とめずらしく穏やかな気温で、無人のプロトンロケットの打上げにうってつけと予報されています。この国際プロジェクトのパートナー機関の高官たち、NASAのダニエル・ゴールディン長官をはじめ、ロシア航空宇宙局ユーリ・コプティフ長官、カナダ宇宙機関マック・エバンス長官、ESAのアントニオ・ロドータ長官、そしてNASDAの内田勇夫理事長、また国際宇宙ステーションプログラムマネジャーのランディ・ブリンクリ氏などがバイコヌール基地でISSの最初の打上げを見守ります。

 アジアに位置するこの射場で、ロシアの担当官たちが米国東部標準時間の本日19日の午後4時30分(日本時間20日午前6時30分)から、打上げ前の最終準備作業に取り掛かります。ロシア宇宙計画マネジャーたちの(これはNASAのミッション・マネジメント・チームと同様の組織ですが)最終打ち合わせに続いて、3段式プロトンロケットの各段への非対称ジメチルヒドラジンと四酸化窒素の充填が、米国東部標準時間の本日午後7時40分(日本時間20日午前9時40分)頃に開始されます。

 米国東部標準時間で20日午前0時30分(日本時間午後2時30分)、プロトンを取囲んでいる移動発射台を退避し、プロトンロケットとザーリャの最終点検を行います。打上げから約10分で、宇宙機を分離し、ザーリャのアンテナを展開したり大きな太陽電池パネルを広げたりするコンピュータが起動されます。打上げから約13分経過したころでアンテナや太陽電池パネルが広げられて、しっかりと固定されます。

 11月20日の打上げ前後の主要イベントは次のとおりです。

イベント米国東部標準時GMTMoscow Time
プロトンへの酸化剤の充填7:40 p.m. Nov.1900:403:40a.m.
プロトンへの燃料の充填9:20 p.m. Nov. 192:205:20 a.m.
移動発射台の退避12:30 a.m.5:308:30 a.m.
ザーリャに電源投入12:40 a.m.5:408:40 a.m.
地上施設の準備完了1:30 a.m.6:309:30 a.m.
ザーリャ電源の内部電源への切替え1:31 a.m.6:319:31 a.m.
最終打ち上げシーケンス開始1:35 a.m6:359:35 a.m.
発射前2.5秒点火シーケンス開始 
発射前1.6秒エンジン起動開始
プロトンとザーリャ打上げ1:40 a.m.6:409:40 a.m.
発射後2分6秒 第1段ロケット分離1:42 a.m.6:429:42 a.m.
発射後3分3秒 フェアリング投棄1:43 a.m.6:439:43a.m.
発射後5分34秒 第2段分離1:45 a.m.6:459:45 a.m.
発射後9分47秒 第3段分離および宇宙機分離1:49:47 a.m.6:49:479:49:47 a.m.
発射後10分5秒 アンテナ展開1:50 a.m.6:509:50 a.m.
発射後10分52秒 ザーリャのドッキング・プローブの伸展1:51 a.m.6:519:51 a.m.
発射後13分21秒 太陽電池パネルの展開開始1:53 a.m.6:539:53 a.m.

 モスクワ郊外のロシア・ミッションコントロールセンターとヒューストンのジョンソン宇宙センターのロシアとアメリカのフライトコントローラーは今後2週間にわたりザーリャのシステムを点検し、12月3日のユニティ結合ハブを搭載したスペースシャトル・エンデバー号の打上げに備えます。


最終更新日:1998年 12月 9日

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