飛行10日目(2)
STS-110NASAステータスレポート#19
ジョンソン宇宙センター
2002年 4月 17日(水)午後 5時(米国中部夏時間)
2001年 4月 18日(木)午前 7時(日本時間)
スペースシャトル・アトランティス号は、米国中部夏時間4月17日午後1時31分(日本時間4月18日午前3時31分)、北大西洋上空247マイル(約397km)を飛行中に、国際宇宙ステーション(ISS)から分離しました。
1週間強にわたるアトランティス号とISSの両クルーによる共同作業は終了しました。パイロットのスティーブ・フリックはアトランティス号をISSの前方約400フィート(約120m)のところまで引き離し、ISSの周囲を1周と4分の1周回するフライアラウンドを開始しました。ISSには新たに27,000ポンド(約12トン)のS0(エスゼロ)トラスが取り付けられました。これは完成時にはサッカー競技場と同じくらいの長さになるトラス構造体の最初の部分です。ISSではアトランティス号の出発に際し、フライト・エンジニアのダニエル・バーシュが、「ユニティ」(結合モジュール1)にある鐘(かね)を鳴らしました。これは一種の伝統となりつつあります。
そして、4月17日午後3時15分(同4月18日午前5時15分)、フリックが最後にジェットを噴射すると、アトランティス号はISSから遠ざかって行きました。
アトランティス号が去った後のISSでは、第4次長期滞在クルーコマンダーのユーリー・オヌフリエンコとフライト・エンジニアのカール・ウォルツとバーシュが、宇宙滞在133日目、ISS滞在131日目を迎えています。
アトランティス号が去った後、ISSには1トンを超える補給品、「クエスト」(エアロック)用の200ポンド(約90kg)の酸素と窒素、1,463ポンド(約660kg)の飲料水、それに新しいトラスが残されました。トラスは今後のISS建設の中心となり、また来年ISSに取り付けられる太陽電池パネルが発電する電力を配分する役目を果たすものです。今回の1週間におよぶアトランティス号のISSへの滞在は、ISSの建設と補給を目的とする13番目の飛行となりました。
本日早くに、コマンダーのマイケル・ブルームフィールド、フリック、ミッションスペシャリスト(MS:搭乗運用技術者)のレックス・ウォルハイム、エレン・オチョア、スティーブン・スミス、リー・モーリンそしてジェリー・ロスは、ISSへ最後の補給品の搬入をした後、ISSに残る仲間に「デスティニー」(米国実験棟)内で別れを告げました。
アトランティス号のクルーが4月19日午後(同4月20日午前)に予定されているフロリダのケネディ宇宙センターへの着陸準備にとりかかる一方で、第4次長期滞在クルーはISS内を簡単に整理して、4月20日午前(同4月20日午後)に帰還用のソユーズ宇宙船に乗り込み、別のドッキングポートに移動させ準備に取りかかります。
オヌフリエンコの操縦で4月20日午前4時(同4月20日午後6時)頃にソユーズを「ザーリャ」(基本機能モジュール)の地球側のドッキングポートから分離して約250フィート(約76m)まで遠ざかり、35分後に「ピアース」(ロシアのドッキング室)に再度結合させる予定です。これで、4月27日に帰還用の新しいソユーズがザーリャのドッキングポートに結合できるようになります。新しいソユーズにはタクシークルーと呼ばれる3人の乗員が搭乗しており、ISSに1週間滞在する予定です。
共同で任務を果たしたアトランティス号とISSは共に良好な状態にあります。アトランティス号の宇宙飛行士たちは4月17日午後6時44分(同4月18日午前8時44分)に就寝し、4月18日午前3時(同4月18日午後5時)前に起床する予定です。4月18日は宇宙での最後の1日になります。
この次のステータスレポートは4月18日午前(同4月18日午後)クルーの起床後に、あるいは何かのイベントが発生した時点で発行する予定です。
出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts110/STS-110-19.html
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