この7A.1フライトでは、国際宇宙ステーション(ISS)に4ヶ月以上滞在していた3人の第2次長期滞在クルーと、第3次長期滞在クルーの交代が行われる予定です。
スペースシャトルの貨物室後部には、多目的補給モジュール(MPLM: Multi-purpose Logistics Module)レオナルドが搭載されます。このMPLMには、実験装置EXPRESS(Expedite
the Processing of Experiment to the Space Station)ラック2台、補給品保管ラック(RSR: Resupply
Stowage Rack) 6台、補給品保管プラットフォーム(RSP: Resupplu Support Platform) 4台の計12台のラックが搭載されます。このうちデスティニーへは、EXPRESSラック#4およびEXPRESSラック#5の2ラックのみが搬入されます。その他のラック(RSRやRSP)は、各種機器を搭載して打ち上げられ、内部の機器や補給品はISS内に搬入されますが、ラックはそのまま地球に戻されます。
また、スペースシャトルの貨物室中央部には船外機器キャリア(ICC: Integrated Cargo Carrier)が設置され、このICC上に初期アンモニア充填装置(EAS:Early
Ammonia Servicer)1個、実験装置MISSE PEC(Materials ISS Experiment Passive Experiment
Container)2個が固定され、ISSに運搬されます。 MPLMには7,000ポンド(約3,150kg)の物資が搭載され、その内6,400ポンド(約2,880kg)がISSに搬入されます。ICCには2,000ポンド(約900kg)の機材が搭載され、その内1,500ポンド(約680kg)が国際宇宙ステーション(ISS)に搬入されます。またディスカバリー号のミッドデッキにも200ポンド(約90kg)の物資が搭載されます。搬入される物品には食料1,000ポンド(約450kg)、衣類
1,000ポンド(約450kg)、飲料水950ポンド(約430リットル)、個人用の設備(スリープステーション)1式などが含まれています。 ISSからは約2,000ポンド(約900kg)の物品を地球に持ち帰る予定です。
このフライトにより、ISSは以下のように変化します。 - ISSクルーの交代が行われ、第3次長期滞在クルーの活動が開始されます。
- 初期外部能動熱制御ループの冷媒であるアンモニアを軌道上で補給できるようになります。
- ISS内の実験ラックがさらに2台増え5台になります。
| 作業計画 |
軌道上スケジュールは次のとおりです。 STS-105 プレフライトブリーフィング (7/25)より
飛行日 | 主な実施ミッション |
1日目 | 打上げ/軌道投入、Kuバンドアンテナ展開、ランデブー用軌道制御 |
2日目 | シャトル・マニュピレータ(SRMS)、ペイロードベイ(貨物室)状態、宇宙服(EMU)、エアロックなどの点検作業、ランデブー用軌道制御 |
3日目 | ISSとのランデブー、ISS(PMA-2)とのドッキング、HDTV撮影、ISSとシャトル間の物資移送のための入室(ISS滞在クルーと合流) |
4日目 | MPLMのISSへの取付・起動、EXPRESS-1ラック内の実験装置の入れ替え、ISS滞在クルーの交代 |
5日目 | MPLM入室、ISSへの物資の搬入 |
6日目 | MPLMからISSへのEXPRESS-4,5ラックの搬入、EVA準備、宇宙服などの点検 |
7日目 | EVA#1、MPLMからISSへの物資の搬入 |
8日目 | MPLMからISSへの物資の搬入、軌道上共同記者会見、写真撮影、クルーの休息 |
9日目 | EVA#2、MPLMへの物資の搬入 |
10日目 | MPLM停止/スペースシャトルへの回収 |
11日目 | ISSからの退室、アンドッキングおよびフライアラウンド運用 |
12日目 | 船内の後片づけ、軌道離脱準備 |
13日目 | Kuバンドアンテナ収納、軌道離脱、着陸 |
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