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飛行7日目（２）
国際宇宙ステーション(ISS)のコマンド・コントロール用の3台の冗長構成コンピュータを完全に回復させるための故障原因の究明作業*が、ミッションコントロール室で続けられています。その間10人の宇宙飛行士たちは、実験棟デスティニー内に新しい実験装置を取り付ける作業をおこないました。 昨夜ISSのクルーの就寝直後に、ISSのフライト・コントローラがコマンド・コントロール・コンピュータNo.1（C&C 1）が機能していないことに気付きました。これはISSに3台備えられているシステム管理用のコンピュータのひとつです。フライト・コントローラは、システム管理のためのデータへアクセスするため、残る2台のバックアップコンピュータのうちの1台を使って夜通しで情況の回復を図りました。今朝、第2次長期滞在クルーのフライト・エンジニアのスーザン・ヘルムズが、ロボットアーム制御卓の運用のためのシステム管理データを記録している大容量記憶装置からのデータファイル転送コマンドを送信したところ、受け付けられませんでした。 問題解決のための最初の原因究明の試みが不調に終わったので、フライト・コントローラは3番目のコンピュータにデータ管理機能を接続してみましたが問題は解決せず、フライト・コントローラは引き続き情況の分析をおこないました。 C&C 1のパワーサイクル(電源のON/OFFと思われます)を行った後、システムを診断するための最初の手段として、米国中部夏時間4月25日午後7時30分（日本時間4月26日午前9時30分）少し前に、デスティニーの照明を点滅させるコマンドを地上から送信したところうまくいきました。ISSのフライト・コントローラチームは、夜通しでコンピュータをプライマリモードからスタンバイモードに移行させてリセットさせようとしています。これは問題の原因となっているかもしれないソフトウエア相互の干渉の可能性を無くしておくための処置です。これがうまくいけば軌道上のクルーと地上のフライト・コントローラはＣ＆Ｃコンピュータをまた利用できるようになると思われます。不具合原因の究明のための作業は徹夜でおこなわれます。 本日のコンピュータ障害は、ISSフライトコントロール・ルームとISS間の、通信とデータ伝送ができなくなるという弊害をもたらしました。通信はエンデバー号を経由して確保され、クルーとフライト・コントローラは会話を続けることができました。 本日はコンピュータシステムの不具合はありましたが、ISSのシステムは全て正常に可動しています。 3,000ポンド（約1,350kg）のパレットをISSのロボットアームからエンデバー号のロボットアームに手渡すなど、本日予定していた作業のいくつかは、コンピュータ問題の解決を待つこととし、木曜日まで延期されました。エンデバー号の小型スラスタを使ってISSの高度を引き上げるリブーストも延期されました。そのかわり、「ラファエロ」補給モジュールから実験ラックや機材を荷下ろしし、実験装置などをISSに搬入する作業をおこないました。 コンピュータの問題が解決すれば、ヘルムズとジム・ヴォスはISSのロボットアーム「カナダアーム2」を操作して、パレットをエンデバー号のロボットアームのところまで移動させる予定です。エンデバー号のロボットアームはミッションスペシャリスト（MS：搭乗運用技術者）のクリス・ハドフィールドとスコット・パラジンスキーが操作する予定です。 午後7時（同4月26日午前9時）直前に両クルーは多忙な1日を終え、就寝しました。第2次長期滞在クルーのコマンダーのユーリー・ウサチェフ、ヴォス、ヘルムズは木曜日午前2時30分（同4月26日午後4時30分）に起床し、エンデバー号のクルーはその10分後に起床する予定です。 次のステータスレポートは木曜日の朝、クルーの起床後に発行する予定です。
出典： http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts100/STS-100-13.html
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