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STS-102 NASAステータスレポート#3
スペースシャトル「ディスカバリー号」は現在国際宇宙ステーション(ISS)の後方3,520マイル(約5,660km)付近を飛行中で地球1周毎に660マイル(約1,060km)づつ接近しており、今晩のドッキングに向けての準備は完了しています。ドッキングはブラジルの東岸沖を飛行中の、米国中部標準時間3月9日(金)午後11時34分(日本時間3月10日(土)午後2時34分)の予定です。 STS-102の宇宙飛行士のジェームス・ウェザビー、ジム・ケリー、ポール・リチャーズ、アンディ・トーマス、ISSの第2次長期滞在クルーのメンバーであるユーリー・ウサチェフ、ジム・ヴォス、そしてスーザン・ヘルムズは、位置あわせ照準撮影用のカメラの点検、オービタ(シャトル本体)のドッキングリングの伸展、ラップトップコンピュータや携帯距離測定器などのランデブー時に使用する機器の準備をするなどの作業を行いました。クルーは本日は午前9時42分(同3月10日午前0時42分)にいつもより短い7時間の睡眠に就く予定です。午後4時42分(同3月10日午前7時42分)に起床する頃には、ディスカバリー号はISSの後方約40マイル(約64km)、ISSより若干低い高度を飛行しているはずです。 午後9時15分(同3月10日午後12時15分)頃、ISSの後方約9マイル(約14.5km)まで接近したところでコマンダーのウェザビーがディスカバリー号のエンジンによる最終フェーズ開始(Ti)噴射を実施し、ここからは距離と接近速度を監視するランデブー・レーダを使用して接近していくことになります。ISSの下方約0.5マイル(約800m)付近に到達したところでウェザビーはディスカバリー号を手動操縦に切り替えます。ISSの真下約600フィート(約183m)の地点に到達すると、ISSの前方に上昇していきます。ISSの前方約300フィート(約90m)付近で停止すると、ケリーがディスカバリー号の接近作業を支援し、トーマスとリチャーズはシャトルのドッキング機構とランデブー用の機器の操作を行います。ディスカバリー号のドッキング機構の中央に取り付けたカメラの映像を見ながら、ウェザビーは2つの宇宙船のドッキングーポートの位置を精密に調節し、30フィート(約9m)のところで再度確認します。そして最後に秒速約3cmで接近してドッキングします。 ディスカバリー号がISSのデスティニーモジュールの与圧結合機構2(PMA-2)と接触すると、掛け金(latch)が自動的に両宇宙船を結合します。両宇宙船間の動きが停止するとトーマスがディスカバリー号のドッキングリングを引き込み、掛け金を閉じて両者をしっかりと結合させます。 今朝早く、ウェザビーとウサチェフに、多目的補給モジュール「レオナルド」開発の責任者であるイタリア宇宙庁のセルジオ・デ・ジュリオ長官からお祝いの言葉がありました。レオナルドにはISSに搬入する約5トンの装置などが搭載されています。レオナルドは、土曜日に予定されている1回目の船外活動の後でISSに一時的に取り付けておき、積み荷をISSに搬入します。STS-102では2回の船外活動が予定されています。 一方ISSでは、第1次長期滞在クルーのコマンダーのビル・シェパード、パイロットのユーリ・ギドゼンコ、フライト・エンジニアのセルゲイ・クリカレフが、短期間の訪問者と長期間の交代要員を迎えるための最後の準備作業を行いました。ISS滞在クルーは3段階に分けて交代することにしており、まずウサチェフとギドゼンコが土曜日早朝のドッキング後間もなく、ISSとシャトルのクルーメンバーとしての立場を入れ替わる予定です。 次のステータスレポートは金曜日の午後8時(同3月10日午前11時)頃発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts102/STS-102-03.html
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