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NASAステータスレポート

STS-98 NASAステータスレポート#7
ジョンソン宇宙センター
2001年 2月 10日(土)午後 10時(米国中部標準時間)
2001年 2月 11日(日)午後 1時(日本時間)

 

本日、スペースシャトルアトランティス号と国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは米国の実験棟デスティニーをISSにとりつけ、ロボット技術と船外活動能力の素晴らしさを見せてくれました。

マーシャ・アイビンス宇宙飛行士はアトランティス号のロボットアームを操作してISSの与圧結合アダプター(PMA-2)を取り外し、そのあとにデスティニーを取り付けることができるようにしました。PMA-2はISSのユニティから取り外され、Z1トラスの仮置き場に取り付けられました。米国中部標準時間2月10日午前9時50分(日本時間2月11日午前0時50分)にトム・ジョーンズ、ボブ・カービーム両宇宙飛行士が、アイビンスのロボットアーム操作と協力して船外活動を開始しました。ジョーンズはアイビンスがPMA-2を仮置き場に移動する際に目視確認しながらサポートし、カービームはディスティニーの打上げ時の保護カバーと電力ケーブルを取り外しました。

アイビンスは午前11時23分(同2月11日午前2時23分)にロボットアームでデスティニーを把持し、アトランティス号のペイロードベイから持ち上げました。ペイロードベイ上の高い位置でアイビンスは16トンのデスティニーを巧みに180度回転させ、ISSの取り付け場所に移動しました。午後12時57分(同2月11日午前3時57分)にデスティニーは定位置に運ばれ、すぐに自動的にボルトで固定されました。デスティニーが取り付けられてISSの与圧容積は3800立方フィート(約107立方メートル)、41%増加しました。現在の重量は112トンになっています。

月曜日(同2月13日(火))にデスティニーの前方にPMA-2が取り付けられると、ISSは長さが171フィート(約52m)、高さは90フィート(約27m)、幅は240フィート(約73m)になります。与圧部の容積は13,000立方フィート(約368立方メートル)あり、すでに1970年に打上げられた米国のスカイラブやミール宇宙ステーションなど、過去のどの宇宙ステーションよりも大きくなっています。デスティニーがISSに取り付けられるとジョーンズとカービームは電力、通信及び冷却用の配管の結合作業を開始しました。カービームが冷却用配管の接続を始めたとき、凍ったアンモニアの結晶が少量漏れましたが、もれは直ぐに止りました。アンモニアは蒸発して無駄になりましたが、クルーはそのまま作業を続けました。フライトコントローラたちは汚染を除去する手順を実施すれば、アンモニアがアトランティス号の船室に入り込むことはないことを確認しました。カービームは太陽光の中に30分ほど留まり、宇宙服に付着しているアンモニアの結晶を蒸発させました。その間ジョーンズは宇宙服や機器にブラシをかけ、汚染物を取り除きました。

船外活動クルーはシャトルのエアロックを本格的に加圧する前に、少し加圧してから再度排気しました。エアロック内部の空気をシャトルの船室の空気と入れ替える際は、コマンダーのケネス・コックレルとパイロットのマ-クポランスキー、そしてアイビンスは用心のために酸素マスクを約20分間装着し、残っているアンモニアがシャトルの換気装置で取り除かれるのを待ちました。最後にクルーから、エアロックの船室側のハッチを開いたときアンモニアの臭いはなく、ジョーンズやカービームと再会した旨の報告がありました。

汚染除去の作業をしたために船外活動時間は7時間34分に及び、予定よりも1時間以上長くなって、この日の他の作業が遅れることとなりました。アトランティス号とISS間のハッチを開くのもその一つでしたが、午後7時50分(同2月11日午前10時50分)にハッチは開かれました。それから約30分後に、コマンダーのケネス・コックレルとISSコマンダーのビル・シェパードが、ラップトップコンピュータを使ってコマンドを送信し、デスティニーの主要システムや冷却システムの遠隔操作による電源投入を開始しました。デスティニーのこの最初の起動作業は無事終了し、あとはフライトコントローラたちが各システムをセットアップするコマンドを、クルーの睡眠中に続ける予定です。

クルーは作業時間が延長され、予定よりも約2時間遅れて就寝しました。フライトコントローラたちはクルーの起床時間を一時間遅らせ、2月11日午前5時13分(同2月11日午後8時13分)とする予定です。アトランティス号とISSのクルーは、日曜日の午前8時13分(同2月11日午後11時13分)に初めてデスティニーのハッチを開き、各装置の起動作業を共同で続けることにしています。次のステータスレポートは2月11日(日)午前7時(同2月11日午後10時)に発行する予定です。

 

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts98/STS-98-07.html

最終更新日:2001年 2月 12日

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