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STS-98 NASAステータスレポート#3
大きさがバスと同じくらいで重さが16トンもある実験棟デスティニーはいまやシャトルのペイロードベイ(貨物室)の中で無重量の状態です。本日、アトランティス号はデスティニーの最終落ち着き先となる国際宇宙ステーション(ISS)へとさらに近づき、5人の宇宙飛行士たちはこれから行うISS組立作業の準備をしました。 アトランティス号の2000マイル(約3600km)以上前方では、3人の宇宙飛行士からなるISSのクルーが宇宙での滞在100日目を迎え、ISSに結合するアトランティス号にスペースを提供するために、今朝早く地上の管制官から送信されたコマンドでプログレス補給船がISSから分離されるのを見守りました。ゴミを詰め込まれたプログレス補給船は、切り離しから数時間後に大気圏に突入し、焼失しました。アトランティス号は米国中部標準時間2月9日(金)午前10時50分(日本時間2月10日午前1時50分)頃にISSと結合する予定です。 アトランティス号の中ではトム・ジョーンズとボブ・カービーム両宇宙飛行士が、来週3回予定されている船外活動で着用する宇宙服を点検しました。この船外活動は、新しく取付けるデスティニー実験棟とISSの結合を完全なものとするために実施するものです。宇宙服の状態は良好であることが確認できましたが、当初、3番目の予備の宇宙服の酸素タンクに漏れが生じている可能性があることが報告されました。その後この宇宙服を詳細に検査したところ、最初の点検結果は誤りであったようだと判定されました。この宇宙服は必要であれば使用することもできます。宇宙服の点検を下部デッキで実施している間に、上部デッキではマーシャ・アイビンス宇宙飛行士がシャトルのロボットアームの電源をオンにし、アームのカメラでペイロードベイを点検した結果、内部の状況は良好であることを確認しました。このロボットアームは、土曜日の作業でデスティニーをシャトルのペイロードベイから持上げてISSに移動させ、取付ける際に使用されます。アイビンスはまた、長さ28フィート(約8.5m)のデスティニーの位置を微妙にコントロールするために使用する精位置決め装置やカメラを点検しました。 コマンダーのケン・コックレルとパイロットのマーク・ポランスキーはアトランティス号のスラスタを周期的に噴射して、金曜日(日本時間土曜日)にISSとの結合が予定されているコースをたどるように、I SSへ接近する速度を調節しました。現在アトランティス号はISSの約950マイル(約1500km)後方を飛行しており、地球を1周する毎に110マイル(約177km)づつ接近しています。アトランティス号は遠地点高度227マイル(約365km)、近地点高度192マイル(約309km)の軌道を飛行しています。ISSは遠地点高度229マイル(約368km)、近地点高度214マイル(約344km)の軌道を飛行しています。アトランティス号とISSのクルーは2月8日午後8時13分(同2月9日午前11時13分)に就寝する予定です。そして、アトランティス号のクルーは2月9日午前4時13分(同2月9日午後7時13分)に起床し、ISSのクルーは2月9日午前4時43分(同2月9日午後7時43分)に起床する予定です。 アトランティス号もISSも良好な状態であり、明日の共同活動の準備は整っています。シャトルがISSの後方約9マイル(約14.5km)付近を飛行中の2月9日午前8時24分(同2月9日午後11時24分)にアトランティス号がISS追跡のための最後のエンジン噴射(terminal intercept engine firing)を行い、ランデブーの最終段階が開始されます。アトランティス号がISSから0.5マイル(約800m)付近に到達する午前9時45分(同2月10日午前0時45分)頃、コマンダーのコックレルが手動操縦を開始します。午前10時50分(同2月10日午前1時50分)に予定されているドッキングが完了すると、アトランティス号とISS両宇宙船双方で空気漏れの検査をし、午後12時43分(同2月10日午前3時43分)にハッチを開く予定です。この次のステータスレポートは2月9日午前7時(同2月9日午後10時)に発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts98/STS-98-03.html
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