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デスティニー

ペイロードベイ(貨物室)に搭載される直前のデスティニー デスティニーの内部

 デスティニーは米国が制作した、ISSに取付けられる最初の実験棟で、微小重力を利用した実験設備を、目的に応じて取りつけたり交換することができると共に、ISSの環境・電力・通信等を制御する機能も備えています。
 
 デスティニーはISSでの実験研究活動の中核としての役割を果します。内部は地上と同様な環境が保たれており、地上と同様な服装で過すことができます。
 
 デスティニー内部の形状は日本が開発している「きぼう」の船内実験室内部と似ており、上下左右にラック*と呼ばれる棚が配置されています。デスティニー内には、本来23個のラックが設置できるようになっていますが、シャトルで打上げ可能な重量を超えないよう、今回のフライトではISS全体の熱制御、環境制御などを行う装置を収容した必要最小限の5個のシステムラックと、軽量な保管ラック8個が搭載され、残りの場所は空いたまま打上げられます。(日本の船内実験室も同様な状態で打上げられる予定です。)空いた部分へ取りつけられるラックの大部分は次のSTS-102(5A.1)で運ばれて、軌道上で取付けられる予定です。
 

  *ラック
:
デスティニーや日本の船内実験室、ESAのコロンバス棟は内部の機器が故障したり、また実験装置などを新しいものと入れ替える場合に軌道上で容易に交換できるように、機器用の棚(ラック)がISSの共通規格により用意されています。これにより、クルーの訓練なども行いやすくなっています。

 デスティニーの中央部の地球方向側には、直径50.9cmの窓が1つ取付けられており、観測や撮影などに利用されます。この窓は非常に透明度が高く、精密に加工されているため、地球観測などの科学目的の研究で、今まで以上の効果が期待できます。

 

デスティニーの諸元
  長さ 約8.5m
  直径 約4.3m
  重量 約14t
  収容ラック数 23個(実際は6個×4(上下左右)で24個を収容する場所がありますが、 1個分は観測用窓のスペースとして活用されます。) このうち12個のラックに実験装置が取付けられます





最終更新日:2001年 2月 1日

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