帰還したアトランティス号 | スペースシャトル「アトランティス号」(STS-98/国際宇宙ステーション組立ミッション(5A))は、米国太平洋標準時間2月20日午後12時33分(日本時間2月21日午前5時33分)に、代替着陸地(注1)であるカリフォルニア州エドワーズ空軍基地に無事帰還し、12日と21時間20分にわたるミッションを終えました。
(注1) 着陸予定地であったケネディ宇宙センターの天候不良(雲量の多さと降雨)により変更されました。
ミッション結果の要約
| ミッション概要 |
5Aフライト後のISS外観イメージ | |
スペースシャトルの貨物室(ペイロードベイ)に搭載される直前のデスティニー |
STS-98は、国際宇宙ステーション(ISS)の組立てを目的とした米国航空宇宙局(NASA)のスペ ースシャトルミッションで、5Aフライトと呼ばれています。
このミッションは、現在宇宙で組立て中のISSにスペースシャトルで運んだ米国の実験棟デスティニーを取付けることを主たる目的としています。
デスティニーはISSの最初の実験棟*となります。デスティニーの内部は地上と同様な環境が保たれており、地上と同様な服装で過すことができます。打上げの際は実験設備は搭載せず、ISSの熱制御、環境制御などを行う装置を収容したシステムラック*5台が搭載されています。実験設備は2001年3月に予定されている次のミッションSTS-102(5A.1)以降に搬入される予定です。
飛行中は、3回の船外活動(EVA)による組立て作業が予定されています。3回目のEVAは、アメリカのEVAとしては100回目、スペースシャトルとしては通算60回目のEVAとなります。
* 実験棟:
ISSにはデスティニー以外に、ロシアの2つ、ヨーロッパの1つ、日本の1つ、米国の1つの実験棟が取付けられる予定です。 *ラック:
デスティニーや日本の船内実験室、ESAのコロンバス棟は内部の機器が故障したり、また実験装置などを新しいものと入れ替える場合に軌道上で容易に交換できるように、機器用の棚(ラック)がISSの共通企画により用意されています。これにより、クルーの訓練なども行いやすくなっています。
打上げ実績
打上げ日時 | 2001年
2月 7日午後 6時13分(米国東部標準時間)(打上げ地時刻) 2001年 2月 8日午前 8時13分(日本時間) | 射 場 | フロリダ州ケネディ宇宙センター
(KSC) 39A発射台 | ISSとの結合 | 2001年
2月 9日午前10時51分(米国中部標準時間) 2001年 2月10日午前 1時51分(日本時間) | ISSからの分離 | 2001年
2月16日午前 8時 6分(米国中部標準時間) 2001年 2月16日午後11時 6分(日本時間) | 帰還日時 | 2001年
2月20日午後 0時33分(米国太平洋標準時間)(帰還地時刻) 2001年 2月21日午前 5時33分(日本時間) | 帰還場所 | カリフォルニア州エドワーズ空軍基地 |
フライト期間 | 12日 21時間 20分 |
搭乗員/ 作業体制 | 5名/1シフト |
オービタ | アトランティス (23回目の飛行) |
投入軌道高度 | 約328km |
軌道傾斜角 | 約51.6度 |
搭載ペイロード |
ISS関連ペイロード | : | 米国実験棟デスティニー |
その他のペイロード | : | 蛋白質結晶成長実験容器
(PCG-EGN) | |
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