NASAステータスレポート

STS-97 NASAステータスレポート#12
2000年12月6日（水）午前10時（米国中部標準時間）
2000年12月7日（木）午前01時（日本時間）

エンデバー号の宇宙飛行士たちは、本日は予定されている3回目の船外活動の準備をします。工具の準備、国際宇宙ステーション（ISS）の周囲のプラズマ電位を測定するプラズマ電位測定装置（FPP）をISSの外部に取り付ける準備などを予定しています。

コマンダーのブレント・ジェット、パイロットのマイク・ブルームフィールド、ミッションスペシャリストのマーク・ガーノー、ジョー・タナー、カルロス・ノリエガたちは、ガーノーに贈られたプッチーニのオペラのアリア「O Mio Babbino Caro」の曲で、米国中部標準時間12月6日午前6時36分（日本時間12月6日午後9時36分）に起床しました。

起床するとすぐにノリエガとタナー両宇宙飛行士は、木曜日の船外活動では追加の作業を行う旨の指示を受けました。ISSとシャトルの技術者やマネージャーたちは、右舷の太陽電池ブランケットの張り具合を調節するための作業計画を軌道上に送信しました。この計画によればシャトルのクルーは、パドルのマストを2～3フィート（60～90cm）縮めて張力ケーブル（tension cables）を少したるませます。リールのバネの力で引張っているケーブルをノリエガが引張ることによりさらにたるませ、タナーがリール（tension reels）を手で回します。各リールが限度まで回されるとタナーはリールをバネの力で逆回転させ、その間ノリエガはケーブルがリールの溝から外れないようにします。まず外側のリールで作業をし、その後内側のリールに移ります。

新しい太陽電池パドルと電気系は良好に作動しており、発電された電力はロシアのモジュールの方まで供給されています。火曜日に実施した船外活動と、第1次長期滞在クルーのコマンダーであるビル・シェパード、セルゲイ・クリカレフ、ユーリ・ギドゼンコが実施した船内活動により、ザーリャやズヴェズダに電力を供給する準備は全て整いました。本日12月6日午前9時（同12月7日午前0時）頃までに、フライトコントローラは米露間の電力変換ユニットを調整し、ロシアのモジュールで使用できる電力を3kW追加しました。これによりズヴェズダで使用できる電力は最大約6～7kWになり、ザーリャでは最大5.5～7kWが使用できるようになりました。

シェパード宇宙飛行士は12月6日（水）午前4時30分（同12月6日午後7時30分）頃にユニティに再度入室して電気関係の装置を取り付け、初期通信システムとSバンド通信システムへの電力供給源を分けることにより冗長性を持たせるようにしました。

ロシアのモジュールとユニティ間のハッチは、本日は開けたままにしておくことになっていたのですが、ズヴェズダの空調設備の故障が原因で湿度が高くなったのを調節するために、午前10時30分（同12月7日午前1時30分）頃に閉鎖するかも知れません。クリカレフとギドゼンコは空調設備と二酸化炭素を除去するヴォズドゥクシステム双方のメンテナンスと修理の作業をしています。

この次のステータスレポートは水曜日の夜（同木曜日の午前）、又は必要に応じて発行する予定です。

出典：http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts97/STS-97-12.html