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若田宇宙飛行士訓練レポート 第5回


エリントン飛行場入口

入念に飛行前点検を行う

飛行前点検を終了し、滑走路まで移動

ケネディ宇宙センターに到着した若田宇宙飛行士(T-38ジェット練習機の後部シートより)
ミッションスペシャリストとT-38ジェット練習機飛行訓練
 私たちは日頃何気なく「宇宙飛行士」という名称を使っていますが、スペースシャトルに搭乗する宇宙飛行士は基本的に、コマンダー(船長)、パイロット、ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者)、ペイロードスペシャリスト(搭乗科学技術者)という4つに分類することができます(スペースシャトル搭乗宇宙飛行士の訓練参照)。STS-92で若田宇宙飛行士は、ミッションスペシャリスト5としてミッションを遂行しますが、若田宇宙飛行士を含めたこのミッションスペシャリストという宇宙飛行士は、この資格を維持するために様々な条件が課せられています。T-38ジェット練習機の操縦訓練もその1つで、スペースシャトルや国際宇宙ステーションでの任務遂行上の環境に類似した飛行機操縦訓練を日常的に受けることにより、軌道上での総合的な任務遂行能力を維持・向上させることを目的としています。

T-38ジェット練習機
 T-38は、ツインエンジン、高々度、音速ジェット機で、主に米空軍の戦闘機パイロット養成のために古くから使われている2人乗りの練習機です。ミッションスペシャリストは、この練習機による飛行訓練を年間100時間以上行うことが義務づけられています。パイロットは前の座席で操縦を担当し、ミッションスペシャリストは後ろの座席で地上管制官との通信やナビゲーションを担当しながら飛行操縦訓練を行います。

移動を兼ねた飛行訓練
 若田宇宙飛行士のようなフライトに任命されてそのミッション固有の訓練をしているようなミッションスペシャリストは、時間の節約と訓練を兼ねて、NASAの関連施設までT-38ジェット練習機を使って移動することがあります。 7月12日、フロリダ州ケネディ宇宙センターでCEIT(Crew Equipment Interface Test)という試験が行われ、若田宇宙飛行士らSTS-92乗組員一行は、これに参加するためケネディ宇宙センターまでT-38ジェット練習機を使って移動しました。

 T-38ジェット練習機は、ジョンソン宇宙センターから車で15分ほどのエリントン飛行場というところで発着します。この日STS-92乗組員らは早朝7時にエリントン飛行場に集合し、天候のチェックや飛行ルートの確認・連絡、インストラクターとの事前打ち合わせ、機体の飛行前点検作業などを入念に行い、ケネディ宇宙センターに向けエリントン飛行場を離陸しました。ケネディ宇宙センターまでは約2時間半の飛行です。
 日頃から非常に多忙な若田宇宙飛行士は、できるだけ時間を有効に使わなければならないので、訓練を兼ねてT-38練習機を移動の手段として使い、時にはテキサス州-フロリダ州を日帰りするというハードなスケジュールもこなしています。







最終更新日:2000年 7月 26日

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