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若田宇宙飛行士訓練レポート 第1回


ジョンソン宇宙センター正門
ジョンソン宇宙センターの役割

 NASAの宇宙飛行士たちは、スペースシャトルミッションに係わるほとんどの訓練や業務を、米国テキサス州ヒューストンにあるジョンソン宇宙センター(JSC)で行っています。今秋STS-92というミッションに搭乗する若田光一宇宙飛行士も同様、ここJSCにて間近に迫ったミッションの訓練や技術開発・検討業務に忙しい日々を送っています。


若田宇宙飛行士の訓練

若田宇宙飛行士
 STS-92は、国際宇宙ステーションの組立てミッションですが、若田宇宙飛行士の軌道上での業務は、ロボットアームの操作、打上げ時のフライトデッキでの任務、軌道上でのスペースシャトルシステム運用、ランデブー支援、宇宙ステーションへの物資輸送、軌道上での保守保全、IMAXカメラ操作等と多岐にわたります。現在若田宇宙飛行士は、フライト模擬訓練(Flight Similar Training)で宇宙飛行士としての基本的知識とスキルを再確認していくとともに、主としてSTS-92ミッションの各タスクに特化した訓練(ミッション固有訓練(Mission Specific Training)と呼ばれています。)を実施しています。

 スペースシャトルミッションは、1人では完遂できません。他の乗組員とのチームプレーが必要で、そのために各個別タスク訓練の他に、他の乗組員を交えての実フライトを意識した統合シミュレーション訓練も行います。STS-92は打上げ日まで6ヶ月をきり、統合シミュレーション訓練が多くなってきました。これより打上げまでは個別タスクの訓練をしながら徐々に統合シミュレーション訓練の回数を増やしていき、より実フライトに近い訓練になっていきます。

SMS-MB(Shuttle Mission Simulator-Motion Base、可動式シャトルミッションシミュレータ)を使用した訓練

SMS-MB
 SMS-MBとは、打上げ、着陸の訓練に使用している可動式のシミュレータです。音や振動まで忠実に再現することができ、打上げ、着陸時のタイムラインに沿ったノミナル訓練や不具合対処訓練、他の乗組員との連携訓練などに使用しています。またMCC(ミッションコントロールセンター)と接続して、地上のフライトコントローラーチームとの統合訓練を実施することも可能です。



 これから適宜、訓練の様子をご紹介していきますので、皆様お楽しみに!


最終更新日:2000年 4月25日

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