2000年、私はスペースシャトル・ディスカバリー号で2度目の宇宙飛行に出かけ、国際宇宙ステーション(ISS)の建設に参加します。今回の私の主な任務は、スペースシャトルのロボットアームを使って、ISSの構造体(Z-1トラス)と、ISSとスペースシャトルを連結するドッキングポート(PMA-3)をISS本体に取り付けたり、船外活動をロボットアームで支援することです。
2006年頃の完成に向けて国際宇宙ステーション(ISS)の建設が宇宙で行われています。日本はISSに実験棟「きぼう」をもって参加します。
ISSで行われる様々な実験や観測から得られる成果は、私たちの暮らしを豊かにするいろいろな科学技術を生み出していくとともに、天文や地球科学などの分野で未知であった領域における新たな知見をもたらすでしょう。
世界の人々が知恵を出し合い、かけがえのない私たちのふるさと地球の環境を守りながら、ともに宇宙での活動の場を拡げていくことによって、国境や民族をこえた「地球人」としての価値観と文化がきっと生まれるでしょう。
ISSはそのための大切なステップでもあります。
新たなる世紀へ向け、人類に限りない夢と希望を与えてくれるISSの建設に参加できることを嬉しく思います。とてもやりがいのある仕事であり、日本の人工衛星SFUをロボットアームで回収した前回の宇宙飛行での経験を十分に生かして、ぜひ、よい仕事ができるよう頑張りたいと思います。
若田光一
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