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10月19日(木) 飛行 8日目
若田宇宙飛行士によるロボットアーム操作の支援を受けて、ピーター(ジェフ)・ワイゾフとマイケル・ロペズ-アレグリア両宇宙飛行士は、Z1トラスの把持機構(グラプル・フィクスチャー)の取付位置を変更*1し、4Aフライトで取り付けるP6トラス(太陽電池パドル取り付け用のトラス)を把持する結合機構の動作を確認しました。また、5Aフライトで取り付ける米国実験棟へ電力を供給するためのZ1トラスケーブルトレイを展開したり、米国実験棟の結合作業を支援するための手動結合機構(MBM)の動作を確認するなどの作業を行いました。 また、船外活動クルーのセイフティ・テザー(安全確保のためのフック付きベルト)が外れてしまった時にも、宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)やスペースシャトルに戻れるようにSAFER*2と呼ばれるセルフレスキュー推進装置の試験を行いました。なお、船外活動中に動けなくなった宇宙飛行士を救助するためのクルーレスキュー実証試験は時間の関係で行いませんでした。 作業に若干遅れが生じましたが、ISS組立に必要な作業は全て終了し、船外活動は10月18日午後4時56分(同10月19日午前6時56分)に終了しました。今回の船外活動時間は6時間56分におよびました。 これで、今回の飛行で行った船外活動時間は、合計27時間19分になりました。 なお、今回の飛行で第3回目のリブースト(軌道高度の引き上げ)を実施し、ISSの軌道をおよそ2.3km(約1.7マイル)引き上げました。今回の飛行でのリブーストはこれが最後になりました。 明日からは、ISS内への物資の移動など船内作業を行います。 *1 グラプル・フィクスチャー:国際宇宙ステーション各構造物をロボットアームで掴むための把持機構。Z1トラスがISSに取り付けられた後は不要となり、4Aフライトで取り付ける予定のP6トラスとの干渉を防ぐために移設されました。 *2 SAFER:窒素ガスを推進力とする小型のバックパック(宇宙服の背中に取り付ける小型の推進装置)でSimplified Aid For EVA Rescueの略です。
若田宇宙飛行士は、ロボットアームを操作して、先端にピーター(ジェフ)・ワイ ゾフ宇宙飛行士を載せ船外活動を支援しました。また、SAFERの試験では、船外活動クルーとロボットアームをセイフティ・テザーでつなぎ、船外活動クルーの移動に合わせて、ロボットアームをゆっくり操作するなど支援を行いました。 ひと仕事終えた若田宇宙飛行士から、10月18日午後7時59分(同10月19日午前9時59分)にメッセージが届きました。(ビデオライブラリ [1min33sec]) 若田:こんばんわ、ディスカバリー号の中から若田です。今日は簡単にスペースシャトルのロボットアームの操作パネルのご紹介をしたいと思います。いま私がいるところがスペースシャトルの操縦室のちょうど後ろ側ですけれども、ここにある2つの操縦桿(かん)、これとこちらにある操縦桿2つを使ってロボットアームを操縦します。そしてわたしの後ろにある部分がスペースシャトルのロボットアームの操縦盤です。そして、後ろにあるこの2つのテレビモニタを使いながら操作を行います。それと同時にロボットアームがいまどんな状態にあるか、それとか各関節、ロボットアームには人間の腕のような6個の関節があるんですけれども、それがどのような状態になっているかというのをこの2つのコンピュータディスプレイを見ながら操作します。今日も船外活動の支援をするためにロボットアームを操縦しましたけども、ロペス・アレグリアさんとジェフ・ワイゾフさん2人のすばらしい船外活動を成功することができました。明日はまた宇宙ステーションの中に入って作業することをとても楽しみにしています。 それでは今日はこれで失礼します。お休みなさい。
I:放射線照射殺菌済み IM:半乾燥状態 R:(温)水を加えて調理する NF:自然状態でパック B:飲み物 FF:生鮮 T:加熱
*1 ウェイクアップコール このウェイクアップコールは長年続けられている恒例の習慣です。ミッション期間中毎日、クルーは地上から送られる様々な音楽で目覚めます。曲はクルーにちなんだものやクルーの要望に沿ったものが選ばれています。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/gallery/audio/shuttle/sts-92/html/ndexpage.html
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