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ミッション内容 飛行4日目

飛行4日目ミッション概要
 Z1トラスの取付け、国際宇宙ステーション(ISS)内への入室(1回目)(ザーリャまで入室)/退室、船外活動に備えてオービタ内を10.2psia (約2/3気圧)へ減圧


(1) Z1トラスの取付け
 スペースシャトルのロボットアームを起動します。また、取付け側となるユニティ天頂部のACBM(アクティブ側の共通結合機構)を起動し点検します。ACBMのキャプチャー・ラッチは動作確認を行った後、結合に備えて展開状態にされます。
 ペイロードベイ(貨物室)に固定しているZ1トラスをロボットアームで把持します。その後、Z1トラスをスペースシャトルに固定している機構を解除し、ロボットアームにてZ1を結合が可能な位置まで移動させます。
 Z1トラスとユニティをCBM(共通結合機構)結合させます。その後、ロボットアームのZ1トラスの把持が解除されます。

(2) ISS内への入室(1回目)/退室
 3日目に続いて、ISS内への物資の搬入作業が行われます。また、Z1トラス接続部(CBM)の船内側準備作業などが行われます。











(3) 船外活動(EVA)に備えてオービタ内を10.2 psia(約2/3気圧)へ減圧
 船外活動前に行われる事前呼吸(プレブリース)時間を短くするため、4日目の夜からオービタ内の気圧を約2/3 気圧に下げて、EVAに備えます。

ハイライト/トピックス
 Z1トラスとユニティの結合は、軌道上での初めての共通結合機構(CBM:Common Berthing Mechanism)結合作業となります。CBMは、ロシア以外の与圧されたISSの構成要素同士を結合するために使用される共通的な結合機構であり、「きぼう」日本実験棟においても使用される結合機構です。また、結合のためのロボットアーム操作は、ユニティ/PMA-2がスペースシャトル後方フライトデッキの窓の視野を遮ってしまい、直接目視確認ができないため、カメラや宇宙視覚システム(SVS:Space Vision System)によるTV画面を見ながらの操作となります。
 この作業は、PMA-3の取り付けと共に今回のミッションでの一番の見所です。


Z1トラスの結合運用に関する技術的補足
  Low Hover、High Hover
   Z1トラスをロボットアームで持ち上げた後、そのままユニティに結合しない理由としては、以下のようなLow Hove 、High Hoverと呼ぶ操作が行われているからです。(PMA-3についても、同様に行われます。)
 Low Hover時にはZ1トラスを少しだけ持ち上げ、Z1トラスのPCBM(受動側の共通結合機構)部をカメラで点検し、異常がないかを点検します。
 High Hover時にはZ1トラスのSVS画像の取り込みを行うという大切な役割があります。

CBMの把持シーケンス
   CBMの把持シーケンスとしては、まず、ロボットアームで至近距離までCBM結合部を精密に接近(許容誤差は約2,3cm)させた後、4本のキャプチャー・ラッチ機構で両CBMをゆっくりと接近させて接触させ、16本の電動ボル トで構造的にきつく固定していきます。
① ロボットアーム、SVSを起動・点検します。
② ACBM(能動側の共通結合機構)側の起動・点検。(CBMコントローラの機能確認、キャプチャー・ラッチの展開、デブリ保護板の開放、電動ボルトの動作確認などを実施します。)
③ PCBM(受動側の共通結合機構)側のモジュール(Z1トラス)をロボットアームで把持する。
④ ロボットアームでシャトルペイロードベイから取り出したZ1トラスをユニティ側のACBMのところまで移動させ、SVSを使って両エレメントのCBMを精密に接近させ、キャプチャー・ラッ チで把持可能となる範囲まで寄せます。
⑤ キャプチャー・ラッチでPCBMをACBMに引き寄せて把持させます。
キャプチャーラッチの動作メカニズム
⑥ ボルト把持開始コマンドを送信します(4本づつボルトを駆動し、約7kNのトルクをかけます)。
⑦ 最低8本の電動ボルトが結合しているのを確認した後、PCBM側のモジュールを把持していたロボットアームを取り外します。
⑧ ACBMとPCBMを熱的に均衡させます(Z1トラスでは不要。PMA-3の場合12時間が必要。)
⑨ 電動ボルトの中間トルクシーケンスコマンドを送信します(16本のボルトを4本づつ駆動、47.82kNまでのトルクを5段階に分けてかけます)。
⑫ 最終トルク付加コマンドを送信し、構造結合を完了します(16本のボルトを4本づつ駆動、84.74~86.96kNのトルクをかけます)。


最終更新日:2000年10月2日

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