米国中部夏時間10月20日午後10時(日本時間10月21日午後0時)頃に、スペースシャトルの若田宇宙飛行士からの電子メールを確認しました。
これは、若田宇宙飛行士から21世紀に羽ばたく皆さんへ宛てた電子メールです。
21世紀に羽ばたく皆さんへ
皆さんは「夢は何ですか?」と聞かれて、すぐ答えることが出来ますか――――。
私は幼い頃から飛行機に強い興味を持ち、航空機のエンジニアになりたいという夢を持ちながら少年時代を過ごしてきました。宇宙飛行士としての仕事はその延長線上にありました。夢はいくつになっても持ち続けるべき大切なものだと思います。
今私たちは、国際宇宙ステーションの建設を行う事によって、宇宙へ飛び出す次の世代、皆さんのための礎を築いています。皆さんに、お父さん、お母さんの世代が頑張ってくれたおかげでよりよい世界になったと思ってもらえるよう、私も頑張っています。宇宙が着実に人類共有の空間に成りうることを確信しています。国境を越えて完成する国際宇宙ステーションが、地球の人々みんなのための新しい空間としての価値をきっと私たちに教えてくれるでしょう。
私の次の目標は、日本の実験モジュール「きぼう」の組立や国際宇宙ステーションの長期滞在クルーとしての仕事に携わり、このプロジェクトの成功に貢献することです。そして、将来、月面基地建設に参加したいという夢を持っています。
さぁ、皆さんの夢はどうですか?
国際宇宙ステーションおよびスペースシャトルディスカバリー号(STS-92)より
宇宙開発事業団 宇宙飛行士 若田光一
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