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STS-106ステータスレポート

STS-106ステータスレポート-06
2000年9月 10日(日)午後 7時(米国中部夏時間)
2000年9月 11日(月)午前 9時(日本時間)

 STS-106の7人のクルーは米国中部夏時間9月10日午後7時前(日本時間9月11日午前9時前)に起床し、軌道上での活動の4日目、国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングして丸1日の運用をする最初の1日を開始しました。本日の作業の中心となるのは、ミッションスペシャリストのエド・ルーとユーリ・マレンチェンコが実施する6時間半の船外活動です。

 本日の目覚めの曲はバンド、スマッシュマウスの「オールスター」でした。この曲は船外活動訓練チームとフライトコントローラチームのリクエストにより、ISS組立作業としては6回目でスペースシャトルの史上50回目となる船外活動を祝って、2人の船外活動クルーに送られたものです。EVAクルーの血液から窒素を追い出すために実施する最後の純酸素の呼吸(プレブリーズ)と、船外活動用宇宙服の着用が完了すると、ルーとマレンチェンコは同9月11日午前0時(同9月11日午後2時)過ぎにアトランティス号の船外に向います。

 EV1として作業を実施するルーはこれが初めての船外活動であり、着用する宇宙服には赤いストライプがついています。マレンチェンコはロシアのミール宇宙ステーションに1994年に搭乗した際、合計12時間に及ぶ2回の船外活動の経験があります。今回はEVA2として赤いストライプのない真っ白な宇宙服を着用します。

 この船外活動の主たる目的は磁力計とこれを支える長さ6フィート(約1.8m)のブームをロシアのズヴェズダ・サービスモジュールに取付けることです。この磁力計は航行支援機器あるいは羅針盤として作動するもので、地磁気データを測定しズヴェズダのコンピュータに、地球に対しどの様な姿勢になっているかを知らせる働きをします。この情報はISSの姿勢を維持するためのズヴェズダのスラスタの使用を最小限とするのに役立ちます。

 ミッションスペシャリストのリック・マストラキオとダン・バーバンクも、船外活動を支援する大事な役割を果します。マストラキオはシャトルのロボットアームを操縦して2人の船外活動クルーをアームの届く所、アトランティス号のペイロードベイ(貨物室)から約50フィート(約15m)離れた所まで運びます。ルーとマレンチェンコはそこからはテザーとISSに取付けてあるハンドレールを使い、ペイロードベイから100フィート(約30m)以上離れた地点に磁力計を取付けるために移動します。これはテザーを使用する船外活動としてはシャトルから最も遠く離れることになります。バーバンクは船内から、ルーとマレンチェンコの船外活動全般をコントロールします。

 磁力計の設置が完了すると電力、データ、テレビ画像用のケーブルをズヴェズダとザーリャの間に敷設します。合計9本のケーブルが約3時間の作業により2つの宇宙船間に取付けられる予定です。

 9本の内4本のケーブルは、将来米国の太陽電池パネルをISSに運ぶSTS-97ミッションが終了するまでに接続しておかなければならない、電力ケーブルです。米国の太陽電池パネルをZ1トラスのフレームの上に取付けると、ロシアの太陽電池パネルの一部が影になってしまうので、発電量の低下分を補うために、これらのケーブルで米国の太陽電池パネルからの電力をロシアのモジュールへと流すようにするものです。

 また2本のケーブルはビデオデータを供給し、他の2本は、現在停止されているザーリャの軌道姿勢制御システムに代って、ズヴェズダからザーリャへとデータを流して、ザーリャの太陽電池パネルの指向方向をズヴェズダから制御できるようにするものです。

 最後の1本の光ファイバーケーブルは、ズヴェズダとザーリャの間に敷設し、ISSのエアロックがユニティの右舷に設置されて、米国とロシア共同の船外活動ができるようになったとき、ロシアの船外活動クルーが着用する宇宙服からのデータを流せるようにするものです。それまではISSでの船外活動はズヴェズダの移送区画(トランスファコンパートメント)を使用しなければなりません。

 クルーは月曜日の早朝、同9月11日午前10時46分(同9月12日午前0時46分)に始まる8時間の睡眠に入る前に、本日の作業を終了します。月曜日の夕方目覚めるとクルーは12個のハッチを開いてISSに入室し、10月末に到着する最初の滞在クルーが使用する補給品を搬入するための準備を行う予定です。

 この次のミッションステータスレポートは同9月11日午前7時(同9月11日午後9時)頃に発行する予定です。




最終更新日:2000年 9月 11日

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