STS-96ステータスレポート #21
1999年6月 05日(土)午後 7時00分(米国中部夏時間)
1999年6月 06日(日)午前 9時00分(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター
ディスカバリー号の7人のクルーは米国中部夏時間、明早朝1時3分(日本時間6日(日)午後3時3分)の着陸の準備をしています。今回の飛行は国際宇宙ステーションに最初にドッキングしたシャトルとして記録に残るものです。
天候に問題がなければ、ディスカバリー号のコンピュータが後部の2基のロケットエンジンを真夜中直前に噴射してシャトルにブレーキを駆け、太平洋の遙か上空の大気層を通ってディスカバリー号は降下していきます。シャトルはコスタリカ、キューバ、フロリダのエバーグレイズ、オケチョビー湖の東岸を通ってケネディ宇宙センターに南側から接近していきます。
天気予報は滑走路の30マイル(約48km)以内での雨と、シャトル着陸用の3マイル(約4.8km)の長さの滑走路で横風が吹く可能性があるとしています。今夜の着陸には、滑走路15を使用します。シャトルの進路と滑走路を調整するための最後の方向変換は遙か海上で行われ、シャトルは北西から南東に向かって滑走路に侵入していきます。1周回遅れることになれば着陸は午前2時28分(同午後4時38分)となります。
クルーは本日午後4時(同6日(日)午前6時)に起床すると、スペースハブへのハッチを閉じるなど、着陸に向けての最後の準備を開始しました。スペースハブは今回の飛行中、補給品などの保管庫として使用されていました。本日の目覚めの曲は映画「地上最大の作戦」の主題曲「The
Longest Day」でした。これはシャトルとの連絡を担当しているマリオ・ランコ氏が、第2次世界大戦中の1944年6月に決行された、連合国軍のノルマンディ海岸上陸作戦の55周年記念日に因んで、ディスカバリー号の着陸は「これとは別の意味での上陸だ」と述べたのを受けて選曲されたものです。
予定ではディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)ドアを午後9時18分(同6日(日)午前11時18分)に閉鎖し、続いて宇宙飛行士達は、打上げ・帰還用スーツを着用して各人の座席に着席します。コマンダーのケント・ロミンガー、パイロットのリック・ハズバンド、フライトエンジニアのエレン・オチョアはミッションスペシャリストのジュリー・パイエットとともにフライトデッキに、そしてタミー・ジャーニガン、ダン・バリー、バレリー・トカレフはミッドデッキに着席します。
着陸の機会は2回ありますが最初の機会で着陸する場合、ディスカバリー号は今回380万マイル(約611万km)飛行したことになります。そして、STS-96の着陸は11回目の夜間着陸となります。夜間着陸は過去5回エドワーズ空軍基地で、そして5回ケネディ宇宙センターで実施されています。
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