STS-96ステータスレポート #20
1999年6月 05日(土)午前 7時00分(米国中部夏時間)
1999年6月 05日(土)午後 9時00分(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター
軌道上での最後の丸1日をディスカバリー号の宇宙飛行士達は、学生用の小型の衛星をインド洋上空で放出したり、日曜日朝のケネディ宇宙センターへの帰還の準備をして過ごしました。
カナダ宇宙機関の宇宙飛行士でミッションスペシャリストのジュリー・パイエットは、米国中部夏時間6月5日(土)午前2時31分(日本時間午後4時31分)、800枚以上の小さな鏡を貼り付けた球形のスターシャイン衛星を放出しました。衛星はゆっくりとペイロードベイから浮き上がり、ディスカバリー号より2マイル(約3.2km)低い軌道に投入されました。午前6時(同午後8時)にはディスカバリー号とスターシャインは26マイル(約41km)ほど離れていました。両者は一周毎に10マイル(約16km)づつ遠ざかっています。
スターシャイン計画の関係者はゴダード宇宙飛行センターで、もう衛星を見ることができたと述べています。この計画には18ヶ国から25,000人以上の学生が参加しています。学生達は衛星を目視観測してスターシャインの軌道の変化する様子を記録し、その変化を計算に反映して地球上層部の大気の密度を求めます。衛星は8ヶ月ほど軌道に留まり、来年1月に大気圏に突入するものと予測されています。
本日の作業の初めの方で、姿勢変更用の噴射装置と可変翼の作動状況をテストし、着陸に支障のないことを確認しました。また必要な通信チャネルを全てテストし、この数日間使用してきた装置や工具を片付けました。
ケネディ宇宙センターに着陸するための気象条件の予報が良好であるため、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地へのバックアップ基地としての準備の指示は行いません。日曜日にケネディ宇宙センターへ着陸する機会は2回あります。1回目は5日(土)午後11時54分(同6日(日)午後1時54分)に軌道を離脱し、ケネディ宇宙センターに6日(日)午前1時3分(同午後3時3分)に着陸するというもの。2回目は6日(日)1時30分(同午後3時30分)に軌道を離脱し、午前2時38分(同午後4時38分)に着陸するというケースです。
一方国際宇宙ステーションはディスカバリーの後方210マイル(約338km)付近を、246マイル(約396km)の高度で周回しています。ディスカバリー号との距離は一周毎に10マイルづつ開いています。
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