STS-96ステータスレポート #04
1999年5月 28日(金)午後 6時 30分(米国中部夏時間)
1999年5月 29日(土)午前 8時 30分(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター
ディスカバリー号の宇宙飛行士達は米国中部夏時間28日午後4時20分(日本時間29日午前6時20分)に起床しました。起床時の曲はケニー・ロギンスの「Danger
Zone」で、映画"トップガン"で有名な海軍飛行学校の卒業生であるコマンダーのケント・ロミンガーに送られたものです。ロミンガーは今夜、ディスカバリー号を操縦し国際宇宙ステーションとの初めてのドッキングに臨みます。ドッキングは米国中部夏時間28日午後11時24分(同29日午後1日24分)の予定です。
宇宙飛行士達が起床した時、シャトルはステーションを約120海里(約222km)後方から追いかけており、地球を1周する毎に約41海里(約76km)づつその距離を縮めていました。ランデブの最後の段階はディスカバリー号がステーションの約8海里(約15km)後方に到達し、28日午後8時35分(同29日午前10時35分)に最終フェーズ開始噴射を行った時に開始される予定です。TI(Terminal
Phase Initiation)バーンと呼ばれるこの噴射により、シャトルは次の地球1周の間にそのままステーションに到着するコースに投入されます。ディスカバリー号がステーションの約0.5マイル(約800m)以内に入ってくると、コマンダーのロミンガーはシャトルを手動制御に切り替え、コックピット後方からディスカバリー号を制御します。ディスカバリー号は28日午後10時05分(同29日午後0時05分)にステーションの真下600フィート(約180m)に到達し、さらにステーションの周りで半円を描く移動を開始します。そしてステーションの前方約350フィート(約105m)を通過し、28日午後10時32分(同29日午後0時32分)にステーションの真上約250フィート(約75m)に到達します。
それからステーションに向かって降下を開始し、28日午後10時37分(同29日午後0時37分)頃ステーションから約170フィート(約51m)付近で停止します。その距離を保ったままロシアの地上追跡局の通信可能範囲に入るまで約15分留まり、それからまた接近を開始します。午後11時13分(同29日午後1時13分)頃、ステーションの上方約30フィート(約9m)付近で再度停止し、シャトルとステーション双方のドッキング機構の位置関係が正確に揃っていることを確認します。そして1秒間に約3cmというゆっくりした速さで接近し、約11分後にドッキングする予定です。
ランデブの間、パイロットのリック・ハズバンドはディスカバリー号の接近を制御する作業で、コマンダーのロミンガーを支援します。またミッションスペシャリストのタミー・ジャーニガンとエレン・オチョアも、ジャーニガンがシャトルのドッキング機構の操作、オチョアはランデブ作業の支援をするなどして、ランデブウーとドッキング作業を支援する予定です。
ドッキングが完了すると、オチョアとジャーニガンはハッチの気密性のチェックを行います。その後、ミッションスペシャリストのダン・バリーとジャーニガン、それにカナダの宇宙飛行士ジュリー・パイエットが土曜日の船外活動に備えてミッドデッキの準備をします。ユニティ・モジュールへのハッチを開いてステーションに入るのは、船外活動が終わった翌日の日曜日の予定です。
宇宙ステーションは、ユニティが宇宙方向で、ザーリャが地球方向を向くというドッキングの姿勢に変更するコマンドを、午後7時に飛行管制官が送信する予定であり、その姿勢でディスカバリー号の到着を待ち受けます。
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