STS-88 ステータスレポート #23
1998年12月 13日(日)午後11時(米国中部標準時間)
1998年12月 14日(月)午後 2時(日本時間)
エンデバー号の宇宙飛行士達は、今日の午後、国際宇宙ステーション(ISS)にお別れを告げ、1999年の5月の次のシャトルの組立フライトまでの5ヶ月間、無人のままで飛行を続ける新しい構造物から分離しました。
米国中部時間午後 2時25分(日本時間14日午前 5時25分)パイロットのリック・スターコフは、エンデバー号をISSから分離させた後、シャトルのジェットを噴射して、オービタをISSの上方450フィート(約137m)の位置まで移動させました。青い地球を背景にした2つのISSモジュールのすばらしい眺めをシャトルのTVカメラで撮影するため、スターコフは、シャトルの機首をISS側に向けたまま、ISSの周りを飛行させました。
分離してから、1時間半に満たない、同 3時49分(同 6時49分)にスターコフは、エンデバー号のジェットを最終的に1回噴射して、オービタがISSの下450フィートを通過する形で離れていくようにしました。これにより、ISSは水平線の向こうに徐々に消えて行きました。分離後6時間以上経過したところで、エンデバー号はISSの後方約70マイル(約112km)を飛行しており、1周回毎にその距離は約19マイル(約30km)づつ増えていきます。
ヒューストンのミッション・コントロール・センターとモスクワ郊外にあるロシアのミッション・コントロールセンター・コロリョフのISSのフライト・コントローラー達は、これから5ヶ月間、ISSのシステムのモニタを行い、STS-96ミッションとなるディスカバリー号の打ち上げを待ちます。STS-96は多国籍の7人の宇宙飛行士から構成され、ISSへ補給品を輸送する飛行となります。この飛行では、新しい軌道上の施設に工具類をさらに設置するため、少なくとも1回の船外活動が行われる予定です。
日曜日遅くに、フライトコントローラー達は、ザーリャ制御モジュールを深宇宙の方向へ、そして、ユニティ・モジュールを地球方向へ向けるよう、ISSの姿勢を変更するコマンドを送信しました。その後、地球周回軌道上のISSを最適な温度に維持するために、ISSを30分で1回転するゆっくりとした回転状態に投入するためのコマンドを送信しました。ザーリャの姿勢制御システムは、この後数ヶ月間にわたって、正常に動作しているか確認するために、また、誘導システムを最新の軌道パラメーターで更新するために、1週間に1度の頻度で再起動される予定です。
睡眠前のクルーの時間にかかる前に、宇宙飛行士達は、アルゼンチン宇宙活動委員会が製作したSAC-Aと呼ばれる小型の重量590ポンド(約226kg)の衛星を放出しました。
アルゼンチンの沖合のクジラの移動を追跡する実験装置を含めて5つの実験装置を搭載したSAC-Aは、インド洋の北を飛行中のエンデバー号のペイロードベイ(貨物室)内に取り付けられた容器から、米国中部時間午後10時31分(日本時間14日午後1時31分)に放出されました。この衛星は、5ヶ月から9ヶ月間この軌道に滞在し、アルゼンチンの研究者達にデータを送る予定です。
宇宙飛行士達は、米国中部時間で月曜日の午前3時36分(日本時間14日午後6時36分)に8時間の睡眠につき、同、午前11時36分(日本時間15日午前
2時36分)に起床して火曜日の夜に予定されているケネディ宇宙センターへの着陸に備えた準備を開始する予定です。宇宙飛行士達は、月曜日には、地球への帰還に備えて、シャトルがハイスピードで再突入する準備ができているかどうか確認するために毎回着陸前に定常的に行われているエンデバー号の操縦用ジェットおよび空力制御翼の点検を行う予定です。
エンデバー号とISSの全システムの状態は良好で、高度246マイル(約396km)の軌道を飛行中です。
最終更新日:1998年 12月 14日
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