STS-88 ステータスレポート #22
1998年12月 13日(日)午後1時(米国中部標準時間)
1998年12月 14日(月)午前4時(日本時間)
ヒューストンの新しい国際宇宙ステーション(ISS)・フライト・コントロール・ルームから初めて、軌道上の宇宙飛行士達にウェイクアップコールが流されました。米国中部時間13日午前10時36分(日本時間14日午前
1時36分)に、ISS通信担当の宇宙飛行士マイケル・フィンクが、"おやすみ愛しい人よ(Goodnight, Sweetheart, Goodnight)"の曲でエンデバー号のクルーを目覚めさせました。宇宙飛行士達は目覚めとともにISSに「おやすみなさい」と告げる準備にとりかかります。
ISSの軌道上での組立に先鞭をつけたエンデバー号の宇宙飛行士達は、本日午後にISSを出発する準備を現在しているところです。
米国中部時間午後 2時25分(日本時間14日午前 5時25分)パイロットのリック・スターコフは、エンデバー号をISSの上方450フィート(約137m)まで後退させ、2時45分(同
5時25分)頃からシャトルの機首をISS側に向けて、ISS周囲の飛行を開始します。ISSの周りを1周半する間に宇宙飛行士達はISSの詳細な写真撮影を行います。約1時間後スターコフはエンデバー号のジェットを噴射して、ISSから離れていきます。ISSはこれからの5ヶ月間無人で飛行することになります。ISSへの次回の訪問は、1999年
5月のSTS-96による組立補給ミッションが予定されています。
エンデバー号がISSの領域からの離脱を開始すると、クルーは数時間の自由時間が与えられます。米国中部時間午後8時15分(日本時間14日午前11時15分)に、コマンダーのボブ・カバナとスターコフはエンデバー号の大型の軌道制御システム(Orbital
Maneuvering System:OMS)を約10秒間噴射します。これはスペースシャトルのエンジン噴射を各地のレーダー・サイトから追跡するするという国防省のSIMPLEX実験の一環で、このときの噴射はペルーのサイトで観測するためのものです。米国中部時間午後8時30分(日本時間14日午前11時30分)頃、クルー全員が集まり、ABCラジオとその関連機関のラジオや報道機関のインタビューに応じます。
カバナとスターコフそれにミッションスペシャリストのジェリー・ロスは、米国中部時間午後10時30分(日本時間14日午後1時30分)頃、エンデバー号のペイロードベイからSAC-A衛星を放出します。このSAC-A衛星は、アルゼンチン宇宙活動委員会が製作した小型で自律式の衛星で回収は行いません。立方体の形状で重量が590ポンド(約226kg)のこの衛星は、将来の科学ミッションや実用ミッションで使用する装置や、技術の試験や性能評価を目的としています。ペイロードとして差分GPSシステム、磁力計、シリコン太陽電池、CCD地球観測カメラ、クジラ追跡実験装置などを搭載しています。
この日の最後にロスとニューマンそれにロシアの宇宙飛行士セルゲイ・クリカレフは、昨日の船外活動で使用した工具の一部の収納作業を行います。またナンシー・カリーはエンデバー号の船室の気圧を14.7psi(1気圧)へと上昇させます。
エンデバー号とISSの全システムの状態は良好で、高度247マイル(約397km)の軌道を飛行中です。
最終更新日:1998年 12月 14日
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