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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

STS-88 ステータスレポート #20
1998年12月 12日(土)午後1時(米国中部標準時間)
1998年12月 13日(日)午前4時(日本時間)

 エンデバー号の宇宙飛行士達は米国中部時間午前10時36分(日本時間13日午前1時36分)にエルビス・プレスリーの「ハウンド・ドッグ(Hound Dog)」の曲で起床し、今回のミッションの第3回目で最後となる船外活動の準備にかかりました。

 本日午後の船外活動は米国中部時間午後3時6分(日本時間13日午前6時6分)に開始の予定ですが、ミッションスペシャリストのジェリー・ロスとジム・ニューマンの準備が予定より速く進捗すれば、早めに開始するかも知れません。将来の国際宇宙ステーション(ISS)組立作業の準備をするのが本日の作業の主な目的です。

 先ず、今回の船外活動の初めの頃取付けた4本のケーブルに掛かっている張力を取り除くために、ケーブルを固定しているベルトをゆるめます。3本のケーブルはユニティのザーリャ側の結合アダプターに、もう1つはエンデバー側の結合アダプターに取り付けてあります。フライトコントローラーはISSのカメラの映像から、ケーブルが張りつめているので、このままでは軌道上の夜と昼の間に発生する周期的な加熱と冷却時の収縮に耐えられるだけの遊びがないと判断しました。次に、下側の与圧結合アダプター(PMA-2)(エンデバー号側)に取付けてあるケーブルの1箇所の接続部の絶縁カバーが、しっかりと固定されているかどうかを確認します。

 ロスとニューマンはまた、レンチ、小型の電動ツール、ラチェットレンチ、ポータブルな足場などを収納した工具バッグを、ユニティの上部結合アダプター(PMA-1)(ザーリャ側)に取付けます。宇宙飛行士のタミー・ジャーニガンとダン・バリーが、1999年5月のSTS-96組立ミッションで、これらの工具を使用します。さらに、ユニティに取り付けてある、オービタのスペース・ビジョン・システムが位置合わせに使用する標的マークのいくつかに見つかった、ペンキに泡の発生している部分を検査します。

 次に、このミッションの初期にザーリャを結合した際、ユニティの上部結合アダプターのドッキング機構を操作するために使用したケーブルの接続を、解除します。またロスは、3mの長さの器具(grappling hook)を使って、ザーリャのバックアップ・ランデブ・航法システムの1部で、十分伸展していなかった2本のアンテナの2本目を伸展させます。1本目のアンテナは水曜日の船外活動の際ニューマンが、同じ方法で伸展させるのに成功しています。アンテナを伸展させた後、ロスは今回使用した器具(grappling hook)をザーリャの外壁に収納し、ニューマンはハンドレールをザーリャの一番遠い端の方に取付けます。

 船外活動の最後に工具を片づけてから2人の宇宙飛行士は、ISSの端から端までの詳細な写真撮影を行います。最後に2人はSAFERと呼ばれるジェット・バックパック(簡易船外活動用セルフレスキュー装置)のテスト噴射を行います。これは万一命綱が外れたとき、宇宙飛行士自身でISSに戻って来られるための装置です。以前STS-86で飛行試験をした際は、1個のバルブが故障して噴射テストをすることができませんでした。その後バルブは設計し直されて地上では試験していますが、本日の飛行試験で新しい設計の妥当性をさらに検証することにしています。

 ISSの軌道上での最初の組立作業を完了すると、エンデバー号は米国中部時間13日日曜日の午後2時25分(日本時間14日月曜日の午前5時25分)に、新しく構築された前哨基地とのドッキングを解除し、7階建ての高さで35トンの構造物はこれからの5ヶ月間独立して飛行することになります。フライトコントローラーは宇宙ステーションの健康状態を、今回ユニティに取付けたS-バンドの通信システムによりモニタすることができます。

 エンデバー号をISSは246マイル(約396km)の高度を飛行中で、全てのシステムの状態は良好です。




最終更新日:1998年 12月 14日

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