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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

STS-88 ステータスレポート #17
1998年12月11日(金)午前 2時(米国中部標準時間)
1998年12月11日(金)午後 5時(日本時間)

 エンデバー号の宇宙飛行士達は木曜日にユニティとザーリャモジュールに初めて入室しました。そしてS-バンド通信システムを稼働可能な状態にし、米国のフライトコントローラーがこのステーションの各システムをモニタできるようにしました。これで国際宇宙ステーション(ISS)は店開きしたことになります。

 米国中部時間午後1時54分(日本時間11日午前4時54分)、米国が製造したユニティ結合モジュールへのハッチを、コマンダーのボブ・カバナとロシアの宇宙飛行士セルゲイ・クリカレフが一緒に開きました。これは史上最大の宇宙における構造物を構築する国際協力である、ということを反映してのことです。

 仲間のクルーもこれに続き、照明を点灯したり、将来他のモジュールが接続されることになっているこの広々としたハブ内で、収納された装置を取り出すなどの作業を開始しました。ユニティモジュール内の各出入り口は、将来新しいモジュールが接続された時にどこへつながる通路であるかがわかるように、マークが表示されています。

 およそ1時間の後、米国中部時間午後3時12分(日本時間11日午前6時12分)にカバナとクリカレフが、ロシアが製造したザーリャ・モジュールへのハッチを開きました。ここは初期の段階においてISSの神経中枢となるところです。カバナとクリカレフと共にパイロットのリック・スターコフ、ミッションスペシャリストのジェリー・ロス、ジム・ニューマン、ナンシー・カリーも一緒になって、ISSへの歴史的入室に歓びの声を挙げました。さらに、ハッチを開くことは宇宙探検の新しい時代の幕開けを象徴するものだと述べました。

 ロスとニューマンはユニティで初期S-バンド通信システムの組立を完了させました。このシステムによりヒューストンのフライトコントローラーはユニティの各システムにコマンドを送信したり、ISSの健康状態をロシアの地上局を経由するよりもより高度な通信機能を活用して監視することができるようになります。また、この初期通信システムのビデオ会議機能の試験も行い、成功しました。この機能は2000年の1月に長期滞在を開始するクルーが使用する予定です。ニューマンはヒューストンの飛行管制室のコントローラーとビル・シェパード宇宙飛行士へ挨拶を送りました。ビル・シェパードはクリカレフとロシアのユーリ・ギゼンコ宇宙飛行士とともに最初のISSの滞在クルーとなり、コマンダーの役割を果たすことになっています。

 クリカレフとカリーは、ザーリャの故障していたユニットを交換しました。このユニットは6基のバッテリの内の1基の放電を制御する役割を果たすものです。そのバッテリは自動モードではうまく作動していませんでしたが、ユニット交換後間もなく正常に機能するようになりました。

 また、来年5月にISSを訪れるシャトルのクルーや、2000年1月に最初の長期滞在クルーとなるシェパード達が使用し易いように、ザーリャ内の、パネルで保護され、固定されていた装置類や補給品を荷ほどきしました。午後遅くにはISSの初期の準備作業は完了します。

 日曜日にエンデバー号が新しくできたISSから離れる前に、ザーリャとユニティへのハッチは閉鎖されます。ISSは無人のまま軌道上に置いてくるのです。

 宇宙飛行士達は米国中部時間午前2時36分(日本時間午後5時36分)に8時間の睡眠に入り、午前10時36分(日本時間12日午前1時36分)に起床して、軌道上での9日目を開始します。

 エンデバー号とISSは周期90分、高度247マイル(約397km)で地球を周回しており、全システムは良好に作動しています。




最終更新日:1998年 12月 12日

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