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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

STS-88 ステータスレポート #15
1998年12月10日(木)午前 2時(米国中部標準時間)
1998年12月10日(木)午後 5時(日本時間)

 エンデバー号の宇宙飛行士は国際宇宙ステーション(ISS)の通信用アンテナを取付けたり、引っかかっていたロシアのモジュールのアンテナを伸展させたりして、7時間の船外活動に予定されていた全ての目的を達成し、作業を終了しました。

 ジェリー・ロスとジム・ニューマンはSTS-88ミッションに予定された計3回の船外活動の第2回目を、米国中部時間水曜日午後2時33分に開始し、先ずユニティに2つの箱形のアンテナを取付けました。これらのアンテナにより米国のフライト・コントローラーはユニティの各システムをモニタすることができるようになり、また2000年に到着するISSの最初の滞在クルーがビデオ会議の基本的な機能を使えるようになります。このいわゆる「初期」S-バンド通信システムは、本日遅くに宇宙飛行士がユニティ内部にハードウエアを取付けると完成します。このシステムによりユニティからデータを取り出したり、ユニティのテレメトリを伝送することができるようになるなど、より多くの機能が提供されます。もしこれがなければ、ISSがロシアの地上局の上空を通過するときにしか、データを入手することができません。

 ロスとニューマンはユニティの4箇所のハッチ部に取付けられていた、打上げ時のための固定ピン取り外し作業を、予定より早いペースで進めました。このハッチ部には将来の組立ミッションで、新たにモジュールやトラス構造体などが接続されます。ロスとニューマンはまた、ユニティの外壁に取付けてあるコンピュータを過酷な太陽光線から守るために、日除けを取付けました。

 船外活動の最後にニューマンが、バックアップランデブ航法システムのアンテナを器具(grappling hook)を使って伸展するために、エンデバー号のロボットアームでザーリャの方に移動しました。器具でアンテナをそっと押すと、支柱が飛び出してアンテナは完全に伸展しました。このときシャトルはオーストラリアの北西を通過中でした。土曜日に実施する最後の船外活動の際に、ザーリャの反対側にあるもうひとつのアンテナも、同じ方法で伸展させる予定です。

 ロスとニューマンはエンデバー号の外部エアロックに戻り、米国中部時間午後9時35分(日本時間10日12時35分)にエアロックの再加圧を開始し、7時間と2分の船外活動を完了しました。これまでに2人の宇宙飛行士は、合計14時間23分間エンデバー号の外部で働いたことになります。今回はニューマンにとって3度目、ロスにとっては6度目の船外活動でした。これでロスは37時間と10分間、宇宙の虚空で過ごしたわけで、これは米国の最長記録です。


 本日遅く、宇宙飛行士達はユニティとザーリャのハッチを開いて、初めてISSに入ります。全てが予定どおりに運びますと、米国中部時間午後1時15分(日本時間11日午前4時15分)頃ユニティに入り、S-バンド通信システムを取付けることになります。それから約1時間半後にザーリャに入り、打上げのために各装置などに施されていた固定処置を解除し、将来の組立ミッションでクルーが訪れた際に使用できるようにしておきます。

 ザーリャに入るとロシアの宇宙飛行士セルゲイ・クリカレフは、新しいバッテリ充電ユニットを取付けます。ザーリャの6基のバッテリの内1基が自動モードでの放電に不調を来していたためです。クリカレフはロシアの宇宙ステーションミールでの過去2回の飛行中に、同じ様な部品の交換をしたことがあります。

 宇宙飛行士達は米国中部時間午前2時36分(日本時間午後5時36分)に8時間の睡眠に入り、午前10時36分(日本時間11日午前1時36分)に起床し、軌道上での8日目の作業を開始します。

 エンデバー号とISSは248マイル(約400km)の高度を飛行しており、全てのシステムは良好に作動しています。

 この次のSTS-88ステータスレポートは宇宙飛行士達の起床後に発表します。




最終更新日:1998年 12月 11日

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