STS-88 ステータスレポート #13
1998年12月 9日(水)午前 2時30分(米国中部標準時間)
1998年12月 9日(水)午後 5時30分(日本時間)
生まれたばかりの国際宇宙ステーション(ISS)の軌道高度を火曜日に上昇させ、ISSの最初の組立飛行も半ばにさしかかったところで、エンデバー号の宇宙飛行士は数時間の休息時間を与えられました。
コマンダーのボブ・カバナとパイロットのリック・スターコフがエンデバー号の姿勢制御用ジェットを約22分間断続的に噴射して、シャトルに結合した状態のステーションの遠地点を徐々に約5マイル(約8km)上昇させ、248マイル(約399km)の軌道に投入しました。今後ISSは軌道を維持するために、定期的に高度を上昇させる操作が必要となります。
エンデバー号とISSはすべてのシステムが良好に作動しています。宇宙飛行士ジェリー・ロスとジム・ニューマンは、本日遅くに行う第2回目の船外活動の準備をしました。
この船外活動ではユニティに通信システムを取付けて、米国のフライトコントローラーがユニティの各システムをモニタできるようにします。このSバンド初期通信システムと呼ばれるシステムは、本日の船外活動の最初の仕事のひとつとしてユニティの外壁に取付ける2つの箱形のアンテナと、木曜日にユニティに入室して内部に取付ける電子機器とから構成されています。このシステムのビデオ会議機能は木曜日の取り付後に試験を行います。
ロスとニューマンはまた、ユニティの4つのハッチ部分に取付けられていた、打上げ時のショックから保護するための機器を取外します。このハッチ部は共通バーシング・メカニズムと呼ばれ、ここには将来ステーションのモジュールやエアロックが取付けられることになっていますが、今後18ヶ月間はISSに運び上げられる装置のドッキングポートとして使用されます。
本日の船外活動の終了間際にニューマンは、伸展に失敗しているランデブのバックアップ用システムの2つのアンテナのひとつを、器具を使って伸展させることを試みます。このアンテナは、ロシアのザーリャ・コントロール・モジュールとドッキングするために接近してくる宇宙船との距離情報と接近速度情報を送信するためのものです。火工品のピンが作動してアンテナは開放されたのですが、ケーブルの配線がきつかったりザーリャの断熱カバーが引っかかったりしたために、アンテナが完全に伸展できないでいるのではないかと考えられています。ミッション・マネジャーの最終承認を待つ間にニューマンは本日、ザーリャ下部のアンテナを開放することを試みます。もし成功すれば土曜日に同じ方法で天頂部のアンテナの開放を試みることにしています。
宇宙飛行士達が8時間の睡眠に入る前に、ヒューストンのISSのフライト・コントローラーから、ユニティの下側の与圧結合アダプターが暖められて、木曜日に入室することが十分可能となったことが知らされました。ヒーターは月曜日遅くに、ザーリャからの電力が供給されてから、初めて起動されていました。
宇宙飛行士達は米国中部時間午前10時36分(日本時間10日午前1時36分)に起床して船外活動の準備を開始する予定です。船外活動は米国中部時間午後3時(日本時間10日午前6時)頃に開始の予定ですが、エンデバー号のエアロックの減圧が可能になり次第開始します。
STS-88のミッションステータスレポートはクルーの起床後間もなく発表します。
最終更新日:1998年 12月 10日
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