STS-88 ステータスレポート #8
1998年12月 6日(日)午前11時00分(米国中部標準時間)
1998年12月 7日(月)午前 2時00分(日本時間)
エンデバー号のクルーは米国中部時間12月6日午前10時36分(日本時間7日午前1時36分)に起床しました。本日はザーリャとユニティの2つの国際宇宙ステーション(ISS)のモジュールを軌道上で結合する作業を行います。宇宙飛行士たちはコマンダーのボブ・カバナのお嬢さんサラーちゃんのリクエスト曲「虹のかなたに(Somewhere
Over the Rainbow)」で目覚めました。クルーはザーリャとのランデブの最後の段階の作業を開始します。これは午後1時30分(日本時間7日午前4時30分)頃にエンジンを噴射させるもので、このときエンデバー号はザーリャの後方55マイル(約88km)のところにあります。この噴射によりシャトルがザーリャに接近する速度を減少させます。ランデブの最終フェーズは米国中部時間午後3時15分(日本時間7日午前6時15分)頃、エンデバー号がザーリャの後方約9マイル(約14km)の地点で最終フェーズ開始のためのエンジン噴射(TIバーン)を実施して開始されます。TIバーンの結果、エンデバー号はこの次の地球周回軌道上でザーリャの直下600フィート(200m)のところに到達する軌道に投入されます。
シャトルのペイロードベイに3階建ての高さのユニティ結合モジュールを取り付けた状態で、ザーリャから約0.5マイル以内の地点に近づく米国中部時間午後4時45分(日本時間午前7時45分)頃、コマンダーのカバナは手動操作に切替えます。カバナとパイロットのリック・スターコフは一連の操作により、エンデバー号をザーリャの600フィート(200m)下方から円形の経路でザーリャの約350フィート(105m)前方を通り、最終的にザーリャの真上約250フィート(75m)の地点へと導きます。
その地点からカバナはエンデバー号をザーリャの方向に下げていきます。このときコックピットの窓からの視界はユニティにより遮られるので、シャトルのペイロードベイのカメラの映像を見ながら操作します。続いてミッションスペシャリストのナンシー・カリーがエンデバー号の伸展したロボットアームを操作してザーリャを把持します。ミッションスペシャリストのジム・ニューマンとセルゲイ・クリカレフは、エンデバー号がザーリャとの距離を縮めていく間、手持ちのレーザー装置を使って距離や接近速度情報を提供し、ランデブを支援します。
米国中部時間午後 5時46分(日本時間7日午前 8時46分)頃、エンデバー号のペイロードベイのふちからザーリャまでの距離が10フィート(3m)以内になった時点で、カリーはロボットアームでザーリャモジュールを把持し、ユニティのドッキングシステム上の精密に定められた位置へと移動させていきます。21トンのザーリャはこれまでで最も重かったコンプトン・ガンマ線観測衛星の重量を約3トン上回り、シャトルのロボットアームが掴んだもっとも重い物体となります。
ザーリャとユニティのドッキングシステムの位置が確保され数インチ以内の距離になったとき、カリーはロボットアームを「リンプ(柔軟)」モードにします。その後、コマンダーのボブ・カバナは、エンデバー号のジェットを噴射して、互いのシステムを結合します。
ザーリャは長さが41.2フィート(12.4m)、最大幅13.5フィート(4m)で、ユニティに結合されるとエンデバー号のペイロードベイから高さ約76フィート(22.8m)、太陽電池パネルの幅約78フィート(23.4m)、総重量約36トンになります。2004年に組立が完了した時点では、ISSはフットボール競技場より大きく、重量は100万ポンド(約450トン)以上にもなります。
ユニティとザーリャの結合完了後、スターコフとミッションスペシャリストのジェリー・ロスは、木曜日に予定されている新しいISSへの入室の準備と、ジェリー・ロスとニューマンが明日の船外活動で使用する装置などの準備を行います。この船外活動ではユニティとザーリャの間の電力ケーブルや通信ラインの接続などを行います。
最終更新日:1998年 12月 9日
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