STS-88 ステータスレポート #7
1998年12月 6日(日)午前 3時00分(米国中部標準時間)
1998年12月 6日(日)午後 6時00分(日本時間)
クルーのカリーは、土曜の午後遅くに12.8トンのユニティをエンデバー号のドッキングシステムに静かに結合させました。これで新しい国際宇宙ステーション(ISS)組立ての最初の作業が無事終了しました。
カリーはシャトルの長さ50フィート(約15m)のロボットアームを巧妙に操作して、エンデバー号のドッキングシステム上の伸展された外部リングの上、ほんの数インチ(数センチ)のところにユニティを移動しました。コマンダーのボブ・カバナは、下方向へ制御ジェットを噴射させてシャトルのドッキングシステムと、ユニティに取付けられた2つの与圧結合モジュール(PMA)の片方とを結合させました。結合が完了したのは、米国中部標準時間午後5時45分(日本時間12月6日午前8時45分)、エンデバー号は中国東部上空を飛行中でした。
ロシアが製造したザーリャ・コントロールモジュールと結合する予定の新しい接続ノードは、エンデバー号の貨物室の上に3階建ての高さにそびえ立ったまま、11月20日に、カザフスタン共和国からロシアのプロトンロケットで打上げられたザーリャの到着を待ち受けています。
ドッキング機構にユニティが取り付けられた後、ユニティのPMA-2とオービタのドッキングシステムの間の空間が与圧され、ハッチが開かれました。カバナとジェリー・ロスが最初に新しいモジュール結合部に入り、今週の後半にクルーがユニティに入る準備として、通気バルブにふたを取り付けました。
また、クルーはPMA-1のドッキングリングを伸展し、格納しました。ここには、本日午後、米国中部標準時間午後5時46分(日本時間12月7日午前8時46分)ごろにカリーの操作でザーリャ・モジュールが把持されて、PMA-1に結合されることになります。
カバナとパイロットのリック・スターコフの注意深く、巧妙なランデブの後、ザーリャは把持されます。ミッション・スペシャリストのジム・ニューマンとセルゲイ・クリカレフは、多くのランデブ用のツールと手持ちのレーザーを使用して、エンデバー号とザーリャの距離が近づく状態で距離と接近速度の情報を提供します。ランデブは、午後12時30分(日本時間12月7日午前3時30分)に開始され、最後の大きな軌道制御が午後3時14分(日本時間12月7日午前6時14分)ごろに計画されています。この最終的な噴射は、ランデブの最終段階の開始となるザーリャの下方約500フィート(約150m)の軌道にエンデバー号を投入します。
後方フライトデッキ(ADF)から、カバナは手動操作で弧を描いた軌道制御を行ってザーリャの上、250フィート(約76m)の地点にエンデバー号を導きます。そこから21トンのモジュールがカリーの操作で把持できるように、ゆっくりと近づきます。ザーリャはこれまでで最も重かったコンプトン・ガンマ線観測衛星の重量を約7,000ポンド(約3,200kg)上回り、シャトルのロボットアームが掴んだもっとも重い物体となります。
ザーリャがユニティに結合されると、このISSの構成要素はエンデバー号の貨物室から約76フィート(約23m)の高さで、総重量は35トンになります。数年後の、組み立てが完了した時点では、新しいISSは、幅と長さはフットボール場ほどもあり、重さは100万ポンド(約450トン)以上にもなります。
エンデバー号は、遠地点高度241マイル(約388km)、近地点高度134マイル(約216km)で地球を周回しています。一方ザーリャは高度240マイル(約386km)の軌道を飛行しており、すべてのシステムは正常に動作しています。
クルーは米国中部標準時間午前3時36分(日本時間12月7日午後6時36分)に短かめの睡眠を開始する前に、就寝時間中に接近が予想される使用済みのデルタIIロケットのモターケースと安全な距離を保つため、カバナはシャトルのジェット噴射を行いました。米国宇宙軍は、11月6日にカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地からの通信衛星打上げに使用したロケットのデブリの近くをシャトルが通過するであろうことをミッションコントロールに警告していました。フライト・ディレクターのジョン・シャノンは、クルーの睡眠をさまたげることのないように、カバナが軌道制御を行うことを決定しました。
クルーが午前10時36分(日本時間12月8日1時36分)に目覚めてランデブの準備を開始する頃、エンデバー号は当初計画されていたよりもザーリャから20マイル(約36km)ほど余分に離れています。しかしながら、ランデブのための噴射スケジュールには影響ありません。
最終更新日:1998年 12月 9日
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