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船外活動(EVA:Extravehicular Activity)

 11Aフライトでは、国際宇宙ステーション(ISS)のエアロック「クエスト」を使用して計3回の船外活動(EVA)が行われます。


  • 第1回船外活動(飛行4日目)
    第1回船外活動
    第1回船外活動
    Real Video[2min52sec] 28k/56k 256k
     P1トラスとS0トラス間のSSAS(Segment-to-Segment Attachment System)ボルト結合が完了すると、EVAクルーはハッチを出てEVAを開始します。

    1. S0とP1トラス間の電力・通信配線の接続(その1)
       S0トラスとP1トラス下部のケーブルトレイの断熱カバーを開き、S0トラスのコネクタをP1側のコネクタに接続します。

    2. CETAカートのロンチロックの取り外し
       CETAカートのロンチロック・ボルト計24箇を解除します。まずブレーキシステムのボルトを解除して、ブレーキを使用できるようにします。そして4本の固定用のボルトを緩めて、CETAカートを移動可能な状態にします。

    3. ISS用のQD
      SPDの設置
       P1 FHRC(Flex Hose Rotary Coupler)の着脱コネクタ(QD)への1.5インチSPD(Spool Positioning Device)4個の設置とP1放熱ラジエータ回転関節部(TRRJ: Thermal Radiator Rotary Joint)ストリンガのQDへ1.5インチSPD 2個を設置します。

    4. ドラッグリンクの取り外し、収納
       P1トラス前方の左舷、右舷のドラッグリンク(打上げ時にキールピン支える支柱)を取り外し、S1トラスで実施した作業と同じようにP1トラスに固定し収納します。

    5. S0とP1トラス間の電力・通信配線の接続(その2)
       S0トラスとP1トラス上部のケーブルトレイの断熱カバーを開き、S0トラスのコネクタをP1側のコネクタに接続します。

    6. ワイヤレスビデオ送信機(WETA)の取り付け(2個のうちの1個目)
       ユニティ右舷上部に最初のワイヤレスビデオ送信機(WETA: Wireless Video System External Transceiver Assembly)を設置します。
       まず、P1トラスのキールピンに取り付けて打ち上げたWETAサポートアセンブリ(支柱)を外してクエストに回収し、WETAをこの支柱に設置します。これをユニティのカメラポート12に運んで設置します。


  • 第2回船外活動(飛行6日目)
    第2回船外活動
    第2回船外活動
    Real Video[3min04sec] 28k/56k 256k

    1. S0トラスとP1トラス間の流体配管の接続
       S0トラスに固定されて打ち上げられた流体配管4本のうち残りの2本を外して、S0トラスとP1トラス間に接続します。
       さらにこの配管の両端の計4個のQDに1.5インチSPDを設置します。

    2. 右舷キールピンの取り外し、収納
       P1トラス前方の右舷のキールピンを取り外し、S1トラスで実施した作業と同じようにP1トラスの内部に固定して収納します。
       まず、右舷のキールピンを取り外すため、1人がCETAカートの足場に足を固定します。キールピンを固定するボルトを外し、キールピンを取り外します。そして(最初に乗ったクルーがキールピンを抱えて手が使えないため)もう1人のクルーが反対向きでCETAカートに乗ってレールを手で押すことによりCETAカートを移動させます。キールピンをひっくり返してP1トラス内部に収納し、再度ボルトで固定します。

    3. S0トラス左舷
      S0トラスの左舷
      ワイヤレスビデオ送信機(WETA)の取り付け(2個目)
       CETAカートをさらに右舷側に移動させ、キールピンに固定して打ち上げられたWETA支柱にWETAを固定し、2個目のWETAをP1トラスのカメラポート8(左舷上側)に設置します。

    4. P1トラスのSSASのテスト
       P1トラスのアクティブ側(P3/P4トラス接続部)のSSASのRTLインジケータを押して動作確認を行います。(12Aフライトに備えた作業)

    5. 左舷キールピンの取り外し、収納
       P1トラス前方の左舷側のキールピンをCETAカートに乗った状態で取り外し、右舷キールピンの場合と同様な作業でP1トラス内部に固定し収納します。

    6. CETAカートの移設
      Real Video[25sec] 28k/56k 256k
      CETAカートの移設
       P1トラスに載せて打ち上げたCETAカートをレールから外してMT/MBSの反対側に移動し、S1トラスと一緒に運ばれたもう1台のCETAカートに連結します。本作業は、SSRMSの先端に乗ったクルーが行い、CETAカートを抱えたまま、SSRMSを約180度大きく回転させ、移動します。


  • 第3回船外活動(飛行8日目)
    第3回船外活動
    第3回船外活動
    Real Video[2min47sec] 28k/56k 256k

    1. Z1トラスの着脱コネクタ(QD)修理作業(SPD取り付け)
       Z1-P6トラス間のQDに2個の1インチSPDを設置します。また、Z1-Lab間のユーティリティトレイ部のQDにも2個の1インチSPDを設置します。

    2. 熱交換器のQD修理作業(SPD取り付け)
       デスティニーの中温ループの熱交換器のQDに2個のSPDを取り付けます。本作業を実施するには、ユニティとデスティニーのエンドコーン部の間に入り込んでデブリ(MMOD)シールド、多層断熱材(MLI)ブランケットを取り外し、1インチのSPDを取り付け、そしてMMODシールドを元に戻すことになります。(残りのもう1基の熱交換器のQD修理作業は、STS-114フライトのEVAで野口宇宙飛行士が行う予定です。)

    3. P1トラスRBVMのQDへのSPD取り付け
       P1トラスに6基あるRBVM(Radiator Beam Valve Module)のQDに18個の1インチSPDを取り付けます。この作業を行うため、まずヘリントン宇宙飛行士はP1トラス中央上部へ移動し、SSRMSの先端に足場を取り付けてSSRMSに乗り、SPD取り付け作業を行います。
       本作業を行うために、SSRMSはLab PDGFからMBSに移動し、MT/MBSはS0トラスからP1トラスに移動します。これはMTがトラス間を移動する初めての作業となります。作業終了後は、MT/MBSは次のSTS-114に備えて元の場所に戻ります。

    4. P1ポンプモジュールへのSPD取り付け
       P1トラスのポンプモジュールへ1.5インチSPD 3個と0.5インチSPD 1個を設置します。

    5. MBSU(Main Bus Switching Unit)の電力配線のリコンフィギュレーション
       S0トラスでMBSUへつながる電力配線のリコンフィギュレーションを行うため、4本のケーブルを接続変更します。

    6. アンモニアタンク(ATA)と窒素タンク(NTA)の配線ラインのQD接続
       P1トラスのATAとNTA間の2本の配管を接続します。また、この際に0.5インチSPD1個を設置します。

    7. S1トラスへのSPD取り付け
       S1トラスに4個のSPDを設置します。


     第3回船外活動では、計33個のSPDを設置し、11AのEVA全体では計43個のSPDを設置する予定です。

最終更新日:2002年11月14日

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