船外活動(EVA:Extravehicular Activity) |
| 11Aフライトでは、国際宇宙ステーション(ISS)のエアロック「クエスト」を使用して計3回の船外活動(EVA)が行われます。
- 第1回船外活動(飛行4日目)
P1トラスとS0トラス間のSSAS(Segment-to-Segment Attachment System)ボルト結合が完了すると、EVAクルーはハッチを出てEVAを開始します。
- S0とP1トラス間の電力・通信配線の接続(その1)
S0トラスとP1トラス下部のケーブルトレイの断熱カバーを開き、S0トラスのコネクタをP1側のコネクタに接続します。
- CETAカートのロンチロックの取り外し
CETAカートのロンチロック・ボルト計24箇を解除します。まずブレーキシステムのボルトを解除して、ブレーキを使用できるようにします。そして4本の固定用のボルトを緩めて、CETAカートを移動可能な状態にします。
-
|
ISS用のQD |
SPDの設置 P1 FHRC(Flex Hose Rotary Coupler)の着脱コネクタ(QD)への1.5インチSPD(Spool
Positioning Device)4個の設置とP1放熱ラジエータ回転関節部(TRRJ: Thermal Radiator Rotary Joint)ストリンガのQDへ1.5インチSPD
2個を設置します。 - ドラッグリンクの取り外し、収納
P1トラス前方の左舷、右舷のドラッグリンク(打上げ時にキールピン支える支柱)を取り外し、S1トラスで実施した作業と同じようにP1トラスに固定し収納します。
- S0とP1トラス間の電力・通信配線の接続(その2)
S0トラスとP1トラス上部のケーブルトレイの断熱カバーを開き、S0トラスのコネクタをP1側のコネクタに接続します。
- ワイヤレスビデオ送信機(WETA)の取り付け(2個のうちの1個目)
ユニティ右舷上部に最初のワイヤレスビデオ送信機(WETA:
Wireless Video System External Transceiver Assembly)を設置します。 まず、P1トラスのキールピンに取り付けて打ち上げたWETAサポートアセンブリ(支柱)を外してクエストに回収し、WETAをこの支柱に設置します。これをユニティのカメラポート12に運んで設置します。
- 第2回船外活動(飛行6日目)
- S0トラスとP1トラス間の流体配管の接続
S0トラスに固定されて打ち上げられた流体配管4本のうち残りの2本を外して、S0トラスとP1トラス間に接続します。 さらにこの配管の両端の計4個のQDに1.5インチSPDを設置します。
- 右舷キールピンの取り外し、収納
P1トラス前方の右舷のキールピンを取り外し、S1トラスで実施した作業と同じようにP1トラスの内部に固定して収納します。 まず、右舷のキールピンを取り外すため、1人がCETAカートの足場に足を固定します。キールピンを固定するボルトを外し、キールピンを取り外します。そして(最初に乗ったクルーがキールピンを抱えて手が使えないため)もう1人のクルーが反対向きでCETAカートに乗ってレールを手で押すことによりCETAカートを移動させます。キールピンをひっくり返してP1トラス内部に収納し、再度ボルトで固定します。
-
|
S0トラスの左舷 |
ワイヤレスビデオ送信機(WETA)の取り付け(2個目) CETAカートをさらに右舷側に移動させ、キールピンに固定して打ち上げられたWETA支柱にWETAを固定し、2個目のWETAをP1トラスのカメラポート8(左舷上側)に設置します。
- P1トラスのSSASのテスト
P1トラスのアクティブ側(P3/P4トラス接続部)のSSASのRTLインジケータを押して動作確認を行います。(12Aフライトに備えた作業)
- 左舷キールピンの取り外し、収納
P1トラス前方の左舷側のキールピンをCETAカートに乗った状態で取り外し、右舷キールピンの場合と同様な作業でP1トラス内部に固定し収納します。
- CETAカートの移設
P1トラスに載せて打ち上げたCETAカートをレールから外してMT/MBSの反対側に移動し、S1トラスと一緒に運ばれたもう1台のCETAカートに連結します。本作業は、SSRMSの先端に乗ったクルーが行い、CETAカートを抱えたまま、SSRMSを約180度大きく回転させ、移動します。
- 第3回船外活動(飛行8日目)
- Z1トラスの着脱コネクタ(QD)修理作業(SPD取り付け)
Z1-P6トラス間のQDに2個の1インチSPDを設置します。また、Z1-Lab間のユーティリティトレイ部のQDにも2個の1インチSPDを設置します。
- 熱交換器のQD修理作業(SPD取り付け)
デスティニーの中温ループの熱交換器のQDに2個のSPDを取り付けます。本作業を実施するには、ユニティとデスティニーのエンドコーン部の間に入り込んでデブリ(MMOD)シールド、多層断熱材(MLI)ブランケットを取り外し、1インチのSPDを取り付け、そしてMMODシールドを元に戻すことになります。(残りのもう1基の熱交換器のQD修理作業は、STS-114フライトのEVAで野口宇宙飛行士が行う予定です。)
- P1トラスRBVMのQDへのSPD取り付け
P1トラスに6基あるRBVM(Radiator Beam Valve Module)のQDに18個の1インチSPDを取り付けます。この作業を行うため、まずヘリントン宇宙飛行士はP1トラス中央上部へ移動し、SSRMSの先端に足場を取り付けてSSRMSに乗り、SPD取り付け作業を行います。
本作業を行うために、SSRMSはLab PDGFからMBSに移動し、MT/MBSはS0トラスからP1トラスに移動します。これはMTがトラス間を移動する初めての作業となります。作業終了後は、MT/MBSは次のSTS-114に備えて元の場所に戻ります。
- P1ポンプモジュールへのSPD取り付け
P1トラスのポンプモジュールへ1.5インチSPD 3個と0.5インチSPD 1個を設置します。
- MBSU(Main
Bus Switching Unit)の電力配線のリコンフィギュレーション
S0トラスでMBSUへつながる電力配線のリコンフィギュレーションを行うため、4本のケーブルを接続変更します。
- アンモニアタンク(ATA)と窒素タンク(NTA)の配線ラインのQD接続
P1トラスのATAとNTA間の2本の配管を接続します。また、この際に0.5インチSPD1個を設置します。
- S1トラスへのSPD取り付け
S1トラスに4個のSPDを設置します。
第3回船外活動では、計33個のSPDを設置し、11AのEVA全体では計43個のSPDを設置する予定です。 最終更新日:2002年11月14日
|