この旅(出張)の目的は、茨城県筑波宇宙センターから鹿児島県種子島宇宙センターに、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(H-Ⅱ Transfer Vehicle:HTV)3号機(2012年7月に打上げ済み)でISSに打上げるための実験器材を運ぶことでした。この実験器材は、現在(2012年12月)ISSにて実施中のメダカ実験に使用する器材で、危険品扱いの試薬が少し含まれているため飛行機には手荷物では持ち込めず、また冷蔵する必要があるために、陸路にて慎重に、かつ迅速に手持ち輸送することにしたものです。実は、私(宇宙環境利用センター谷垣文章)、就職してから世界のロケット発射場として米国・NASAケネディ宇宙センターやロシア・バイコヌール宇宙基地には行きましたが、種子島宇宙センターは初めてなので、「世界一美しい発射場」というのは本当なのか確認したいという個人的な目的もありました。それでは、出発です。