1.今までで最大の規模と移動能力
長さ3m、総重量は900kgで、そのうち80kgが科学機器です。「キュリオシティ」は高さ75cmくらいまでの障害物を乗り越えて進むことができます。走行速度は、最大時速90mは出せますが、走行する火星表面の状況、本体の発生電力など種々の条件を考えると平均時速は30mと想定され、2年間では、約20kmの半径内を移動し探査する予定です。これらが実証されれば将来の火星からのサンプルリターンに対しても貴重な情報を得ることが出来るとNASAは期待しています。
「キュリオシティ」は、2004年に火星に到達した「スピリット」と「オポチュニティ」(Mars Exploration Rover:MER)に比べ5倍の重さがあり、10倍の重量の科学探査機器を搭載しています。これらの機器を駆使し、「キュリオシティ」は火星表面の土と岩石を採取しその場で成分等を分析します。私たちへ世紀の発見となる情報を送ってきて欲しいものです。
2.17の目(カメラ)
自立して活動し、走行するための情報を得るために17台のカメラが搭載されています。マスト周りに7台、ロボットアーム先端に1台、ローバー本体に9台の合計17台がそれぞれの役目を持って情報を集めます。
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NASAの火星ローバー3世代左よりソジャーナ、オポチュニティ(スピリット)そしてキュリオシティ。大きさの違いに注目。2009年JPL訪問時撮影(提供SAITO NORIO) |