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コラム ―宇宙開発の現場から―

コラム―宇宙開発の現場から―
まさるくんのロシア出張日記~その4~
皆様、こんにちは、JAXAでタンパク質の結晶生成実験を担当しています佐藤勝と申します。宇宙実験の現場を知って頂くため、ロシアへの出張日記をコラムの形で連載しており、今回が4回目となります。私は、現在モスクワに向かう飛行機の中で、この原稿をを書いています。7月24日のタンパク質結晶生成実験の第1回打上に向けて、ロシアの研究者との打合せのため、モスクワに向かっています。
さて、今回の話題は、ロシアのロケット発射場があるバイコヌールの街について紹介いたしいと思います。バイコヌールは、ソ連時代の1955年に作られた街で、1995年からバイコヌール(Baikonur)市となっています。現在は、ロシアがカザフスタンから借用し管理している土地であり、街の周りはフェンスで囲まれております。フェンスの外側は、カザフの小さな町がありますが、バイコヌールへの出入りは特別な許可がないと出来ないようです。
街の人口は約10万人、ロシア人(約50%)、カザフ人(約50%)の他に、ウズベク人、韓国人等が住んでおり、宇宙及び軍関係の仕事に従事する人々が中心です。バイコヌールの街は、中央広場を中心に市場、レストラン、カフェ、バー、商店、学校、住宅など、生活に必要な施設は殆ど揃っています。欧州の通常の街とまではいきいませんが、砂漠の真ん中の町とは思えないほど整っています。また、宇宙への玄関口の街ですので、ガガーリンの像、実物大のソユーズロケット、プロトンロケットなどのモニュメントが街中のあちこちにあります。
街の中心から、ロケットの射場がある地点までは、列車が走っており、宇宙関係者は殆どがこの列車で職場に通っているようです。また、街の西側には、クラウニ空港があり、モスクワ(ドモジェドバ空港)との間に週2便の定期便が運航しています(モスクワ-バイコヌール間は約3時間半)。 街の中心には、市場があり、野菜、魚、生活雑貨など様々なものが売られています。打上作業のたびに、お土産を買いに市場に行きますが、物価はモスクワの半分程度のため、案内してくれるロシア側の皆様は、両手に抱えきれないほど買い物をしていきます。また、街の中にはいくつかのレストランやカフェがあり、打上作業が終わった後には、ビザレストランやカザフ料理のレストランで反省会(ただの宴会ですが。。。)を行ったりしています。
さて、次回のコラムは、宇宙実験の準備作業について紹介したいと思います。
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