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JAXA宇宙飛行士活動レポート 2005年3月
JAXA宇宙飛行士の2005年3月の活動状況についてご紹介します。
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シミュレータを使いカナダアーム2を操作する若田宇宙飛行士 |
若田宇宙飛行士は、NASAの宇宙飛行士室の代表として宇宙飛行士の視点から、センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)の開発に携わってきました。
ジョンソン宇宙センター(JSC)のシミュレータ訓練設備にある、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)の操作卓を模擬したシステムエンジニアリングシミュレータ(SES)を利用して、カナダアーム2によるOBSS格納時のISSやシャトルの間隙(クリアランス)や運用手順を確認しました。
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操作方法を教わる若田宇宙飛行士 |
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シミュレータによる訓練 |
若田宇宙飛行士は、欧州宇宙機構(ESA)の施設である欧州宇宙飛行士センター(EAC)にて、コロンバス訓練を行いました。
今回の訓練は、基礎的なコロンバスシステムの習熟を目的としています。コロンバス(欧州実験棟)は国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けるESAの実験モジュールです。コロンバスの電力系、データ処理系、熱制御系、環境制御系などの主要サブシステムについて学びました。
古川、星出、山崎宇宙飛行士は、3月も引き続きスペースシャトルのミッションスペシャリスト候補者訓練を行いました。講義やシミュレータのほかに、第3段階の試験も行われました。また、NASA施設現地研修としてラングレー研究センター(LaRC)を訪れました。
そのほかに、ブラウン大学のジェームス・ヘッド教授による太陽系科学の講義を受けました。
第3段階の試験も終わり、スペースシャトルシステム訓練も第4段階に入りました。第4段階の訓練は、不具合が発生したときの対応訓練(マルファンクション訓練)を行なっています。打上げと帰還時に着用するオレンジ色の与圧服を着用し、緊急脱出訓練、及び垂直トレーナ内での操作訓練を行いました。
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スペースシャトルのオービタは、打上げ時には発射台の上で垂直になります。飛行機の機首を90度上に上げたような状態です。普段、目の前に見えていたコックピット画面が天井にくるなど、不思議な感覚でした。また、与圧服を着用すると、ヘルメットで視界が狭くなり、手の届く範囲も限られます。例えば、スイッチを操作する場合、見えるけど手が届かない、或いは逆に手は届くけど見えない、ということがよく出てきます。クルー同士、お互いの手となり目となり、補いあって、初めてタスクを達成することが出来ます。チームワークがとても大切であることを実感しました。 |
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今月、古川、星出、山崎宇宙飛行士は、ラングレー研究センターを訪れました。ラングレー研究センターでは、航空宇宙、大気科学を研究しています。そのほかに、NASAの航空宇宙の安全性を指導しており、技術試験、開発技術、宇宙計画を支援しています。
また、3人は、仲間と共に地元の小学校を訪れ、講演を実施しました。
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