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報道関係者各位

平成15年9月4日

第18回世界宇宙飛行士会議実行委員会事務局

世界中の宇宙飛行士が参加、宇宙開発の様々な可能性を明らかにする

『第18回世界宇宙飛行士会議』

開催のお知らせ

 宇宙探検家協会(Association of Space Explorers,ASE)は、各国の宇宙飛行士が、宇宙飛行を通じての貴重な経験を“人類共通の財産”として広く一般と共有することを目的とした『第18回世界宇宙飛行士会議』を、日本で初めて開催致します。

当会議は「宇宙と教育−全人類の文化に向けて−」をメインテーマに、教育や文化と科学の接点を話し合うほか、これまでの有人宇宙活動を評価して、その将来展望や今後の宇宙開発利用の方向性、安全性、危機管理、産業化について議論し、明らかにしようとするものです。

組織委員会・実行委員会委員は、日本人宇宙飛行士・毛利衛氏、若田光一氏をはじめとした日本人宇宙飛行士たちや、当会議に賛同した各界の諸氏で構成されており、各方面で様々な活動をしております。

また、より宇宙を身近に感じていただく為、宇宙飛行士たちが宇宙に関する様々な事をディスカッションする「テクニカルセッション」への、一般からの参加者の募集を行います。(応募方法など、別紙開催概要をご参照ください)

つきましては、第18回世界宇宙飛行士会議を下記の通り開催致しますので、ご案内申し上げます。

〜「テクニカルセッション」開催概要〜

■ 開催日時

  1. 10月13日(月) 12:30〜16:30
    『宇宙と教育 −全人類の文化に向けて−』(議長/毛利 衛 宇宙飛行士)
  2. 10月14日(火) 15:00〜18:00
    『宇宙飛行ミッションについての最新報告』(議長/セルゲイ・V・アウデエフ 宇宙飛行士)
  3. 10月17日(金) 09:30〜11:30
    『宇宙飛行ミッションについての最新報告』
    (議長/カロル・J・ボブコ 宇宙飛行士  ウラジミル・A・ソロビヨフ  宇宙飛行士)
  4. 10月17日(金) 13:00〜16:30
    『将来の有人宇宙開発計画について 』(議長/若田 光一 宇宙飛行士)

■ 開催場所 

 日本科学未来館 みらいCANホール (東京都江東区青海2丁目41番地)

■ 応募要綱

 尚、本会議期間中の取材に関しましては、後日会議の詳細とともに改めてご案内申し上げます。

 お問い合わせ、事前の取材のご要望などございましたら下記までご連絡下さい。

 

●第18回世界宇宙飛行士会議実行委員会広報事務局●

(株式会社フューチャーアイズ内)
東京都渋谷区桜丘町27−5 シャトレ押田301
TEL:03-3463-9056  FAX:03-3463-9068
担当 : 馬場090-1886-7508/堀井090-2537-3043/山本090-9886-2060

■ 第18回世界宇宙飛行士会議 組織委員会メンバー (五十音順)

〇 会長     近藤 次郎  (財団法人国際科学技術財団 理事長)
○ 特別顧問  山之内秀一郎 (宇宙開発事業団 理事長)
〇 副会長   沖村 憲樹  (科学技術振興事業団 理事長)
          西岡 喬     (三菱重工業株式会社 取締役会長) 
〇 組織委員会委員
   伊藤 源嗣  (石川島播磨重工業株式会社 代表取締役社長)
   大澤 弘之  (財団法人リモート・センシング技術センター 理事長)
   川崎 雅弘  (宇宙開発委員会 委員長代理)
   坂田 東一  (文部科学省 研究開発局長)
   坂本 龍一  (アーティスト)
   さだ まさし (アーティスト)
   篠原 昭雄  (株式会社IHIエアロスペース 代表取締役社長)
   関澤 義    (社団法人科学技術国際交流センター 会長)
   田崎 雅元  (川崎重工業株式会社 代表取締役社長)
   立花 隆   (作家・ジャーナリスト)
   谷口 一郎  (社団法人日本経済団体連合会宇宙開発利用推進会議 会長)
   林 宏美   (NEC東芝スペースシステム株式会社 社長)
   林 幸秀   (文部科学省 科学技術・学術政策局長)
   広瀬 幸雄  (朝日新聞社 常務取締役 東京本社代表)
   松任谷 由実 (アーティスト)
   松本 零士  (財団法人日本宇宙少年団 理事長)
   毛利 衛   (第18回世界宇宙飛行士会議実行委員会 委員長)
   吉川 弘之  (国際研究交流大学村 村長)   

■ 第18回世界宇宙飛行士会議 実行委員会メンバー (五十音順)

〇 委員長   毛利 衛    (宇宙開発事業団 宇宙飛行士)
〇 副委員長  若田 光一  (宇宙開発事業団 宇宙飛行士)
〇 実行委員会委員
   秋山 豊寛  (宇宙飛行士、ジャーナリスト)
   石丸 周象  (国土交通省 技術安全課長)
   井上 隆   (社団法人日本経済団体連合会 技術・エネルギーグループ長)
   大塚 洋一郎 (文部科学省 宇宙開発利用課長)
   倉持 隆雄  (文部科学省 基盤政策課長)
   白木 邦明  (宇宙開発事業団宇宙環境利用推進システム本部 副本部長)
   高橋 秀康   (社団法人科学技術国際交流センター 常務理事)
   土井 隆雄  (宇宙開発事業団 宇宙飛行士)
   富田 二三彦 (独立行政法人通信総合研究所 企画室長)
   野口 聡一  (宇宙開発事業団 宇宙飛行士)
   野津 正明  (総務省 宇宙通信政策課長)
   波多野 淳彦  (経済産業省 宇宙産業室長)  
   日夏 健一  (日本科学未来館 事務局長)
   藤田 浩   (科学技術振興事業団 科学技術理解増進部長)
   的川 泰宣  (宇宙科学研究所 教授)
   向井 千秋  (宇宙開発事業団 宇宙飛行士)
   山元 毅   (外務省 国際科学協力室長)

第18回世界宇宙飛行士会議実行委員会 委員長  毛利 衛

 現在宇宙では日本を含む10数カ国が協力して国際宇宙ステーションを建設中です。1998年に建設がはじまって2000年からは2,3人の宇宙飛行士達が絶え間なく交代で仕事と生活をしています。近い将来にはアメリカとロシアの他に、国際宇宙ステーションの名のとおりいろいろな国からの飛行士達が宇宙ステーションに滞在して仕事をします。日本の科学実験棟「きぼう」もあと数年後に接続して日本人宇宙飛行士も長期滞在する予定です。

 この地球では、まだまだ平和な暮らしができない地域がたくさん残っています。宇宙空間で仕事をして実際に自分の目で地球の美しさと危うさを実感した多くの国々の宇宙飛行士達が集まり、日本で第18回世界宇宙飛行士会議を開催します。約70名もの宇宙飛行士達の宇宙体験を通して、人類のためにこの地球で何ができるかを話し合います。「宇宙と教育−全人類の文化に向けて−」が日本で行う今回のテーマです。日本科学未来館を主会場として、地方会場もふくめ全国より多くの市民のみなさまと宇宙からの智恵を共有する予定です。宇宙を通しての新しい視点が私達の社会、経済、産業、および教育や科学研究の将来活動に役立つことを確信しています。

●宇宙探検家協会(Association of Space Explores(ASE))の目的と沿革

 宇宙探検家協会は、宇宙飛行を経験した28カ国、270人以上の宇宙飛行士によって構成されている世界的な規模の非営利団体です。その活動内容は、地上の人々の生活を豊かにするための宇宙科学、宇宙開発の支援や、科学技術教育の促進、環境問題の意識増進、有人宇宙活動の国際協力を目的として活動しています。本部事務局は、ヒューストン及びモスクワにおかれています。

 本協会は、1969年にアポロ9号でルナーモジュール初飛行を行った米国のシュワイカート宇宙飛行士と、初めて宇宙遊泳を行った旧ソ連のレオノフ宇宙飛行士らによって1985年に設立されました。以来年に一度、通常一週間の期間で世界各国に於いて総会を開いています。総会では開催国の政府機関、宇宙関係機関、研究機関及び一般からの参加のもと、各国の宇宙開発の現状についての情報交換をはじめ、有人宇宙開発に関する技術的な問題について、また開催国からの提案によるその年のテーマについての話し合いを行います。また、テーマに関連した分野で特に著しい貢献のある個人を表彰し、クリスタル・ヘルメット・アワードという賞を贈っています。これまでの受賞者には、Jacques Yves Cousteau,  Gerard O'Neill, Isaac Asimov, Yuri Gagarinがいます。

 宇宙飛行士による唯一の国際団体として、本協会は、有人宇宙開発関係の業務に就く人々の国際的なレベルでの相互理解を促進しています。各国の宇宙開発における安全性やレスキューについて意見交換し、論文等を発行しています。

 また、教育は本協会の主要な活動目的の一つです。会員の宇宙体験を、将来のリーダーである子供たちを含む人類共有の財産として活発に議論し、地球の環境問題や、将来の有人宇宙開発の方向性について賢明な選択が行えるようにしようという目的を掲げています。

 さらに本協会は、多くの環境問題を解決する上で宇宙から得られた環境学的な知識は非常に有益なものであり、地球上での人類の活動をモニターする上で宇宙がより重要な役割を担いうると考えています。我々が出版した、”The Home Planet” は国際的なベストセラーとなりました。

 本協会は宇宙開発における国際協力を支援し続けています。宇宙開発は技術集約的で非常にコストがかかるものであり、多くの国が協力して問題を解決していくことは大きな利益になるからです。本協会は、宇宙分野における多国間の人材交流の促進や、宇宙飛行士の安全性の確保、政治的環境をグローバルに変化させ宇宙協力に向けた新しい可能性を作り出すような高レベルでの議論の場となっています。

 21世紀、宇宙での科学探究と開発のための国際協力は拡大し続けるでしょう。本協会は、人類がこの母なる地球から星々へと向かうにあたり、リーダーシップと先見性を示すことで貢献し続けるでしょう。