微小重力環境の「ライナスの毛布」 -Security Blanket-
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2 背景
(1) パラボリックフライトを利用して行った実験
AASは、2001年11月にパラボリックフライトによって作られる約20秒間の微小重力環境を利用したいくつかの予備実験を行いました。飛行機内のフリースペースを利用した実験では身体感覚の体験を中心に計画し、弛緩状態での浮遊体験といくつかの単純な道具と身体行為の組み合わせによる浮遊体験の比較を試みました。
この中で実施した「段ボール箱にしゃがみこんだ体勢」や「大きなゴム風船を抱えた体勢」での浮遊体験について、「体を託すものがある状態での浮遊、あるいは至近距離に体を接するものとともに浮遊することには、安心感と結びついた感覚がある。その際、身体軸を参照軸にする傾向がある。」との感想が実施者2名の共通の実感としてありました。
(Appendix: 資料1 参照)
(2) 向井宇宙飛行士インタビュー等
2002年8月のNASA研修での日本人宇宙飛行士との面談の際、向井宇宙飛行士とのやり取りにおいて本テーマの根拠となると思われる意見を得ました。
(Appendix: 資料2 参照)
さらに、向井宇宙飛行士が東京芸術大学において行われた「Security Blanket」をテーマとする講演(2003年10月18日)の内容も重要な手がかりとして参考にさせていただきました。
(Appendix: 資料3-1、資料3-2 参照)
注) 上記図版は、本研究との関連を意図して行われたものではありませんが、向井宇宙飛行士の了解を得て、本研究と関連すると思われる「参考図版」として掲載しています。(写真: NASA/JAXA, Photo No.:P-019-04714)
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