搭載実験装置の概要 |
宇宙放射線環境計測に用いられる実験装置です。
実時間放射線計測実験装置(RRMD) |
実時間放射線モニタ装置(RRMD)は宇宙船内に達する高エネルギーの宇宙放射線をリアルタイムで計測し、地上に伝送します。RRMDは、ディテクタユニット、生物試料収納容器、コントロールユニットおよびデータ記録ユニットから構成されます。
ディテクタユニット 宇宙放射線のエネルギーの大きさを直接計測できる検出器を内蔵しています。そして、宇宙放射線の性質、例えば入射時刻、入射方向、宇宙放射線粒子の種類をリアルタイムで計測し、コントロールユニットに伝送します。 宇宙放射線のうち、主に炭素から鉄までの重粒子を測定するII型と主に陽子から炭素までの粒子を測定する III型の2種類があります。STS-89ではIII型を、STS-91ではII型とIII型の両方を使って計測が行われます。 |
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生物試料収納容器 ドシメータ、サンプルホルダー及びバイオスペシメンボックスがあり、それぞれの実験の用途に応じて生物試料を収納します。ディテクタユニットなどに取り付けて実験を行います。 |
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コントロールユニット ディテクタユニットの計測信号処理や感度の調整などの計測制御機能と外部へのインターフェース機能を持っています。 |
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データ記録ユニット ディテクタユニットで計測されたデータを磁気テープに記録します。データを記録する時間については、汎用支援コンピュータ(PGSC)と呼ばれるスペースシャトル搭載のノート型パソコンを通じて設定します。 | |||
人体ファントム 放射線に対して人体と同じ性質を示す物質(人体等価物質)で作られた実物大の人体模型です。主要臓器の位置にプラスチック固体飛跡検出材などの放射線検出器を入れ、計測することによって、人体と同じ線量分布を得ることができます。なお、本装置は、NASAから提供されます。 |
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Last Updated : 1998. 5.25