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ミール情報(8月4日)


● 全体状況

  • ミールのシステムは安定しており、バッテリは各システムに対し十分な電力を供給している。
  • 先週末にプログレス輸送船からの酸素の供給が開始された。この間にミールに搭載されているエレクトロン酸素発生装置のうち故障している装置について修理を行う予定。
  • 日本時間8月6日に次期ロシア人飛行士を乗せて打上げ予定のソユーズロケットの打上げ準備は、順調に進んでいる。


● クルーの状況

 現在ミールに滞在中の飛行士3名(ロシア人2名、米国人1名)は、エレクトロン酸素発生装置の修理を行っている。この作業は今週末までかかる見込み。

 その他の作業として、ロシア人飛行士2名は、8月14日の帰還に備えて、6ヶ月に及ぶ無重量環境での生活から地上の重力に対応するためのトレーニングを行っている。一方、米国飛行士は、温室を用いた植物実験等を行っており、幾つかの成果が得られている模様。


● 船内修理作業

 ミールの電力回復のための船内修理作業は、8月20日以降に行う予定となっている。現在ミールに滞在している3名のクルーは修理作業には参加せず、ロシア人飛行士2名は8月14日に帰還する予定。米国人飛行士は9月中旬にスペースシャトル(STS−86)アトランティスにより帰還予定となっている。

 船内修理作業を実施するための新たなロシア人飛行士2名は、現在の予定では日本時間8月6日(水)午前0時35分にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地より打上げられ、日本時間8月8日(金)午前2時23分にミールに到着する予定となっている。


● 船外修理作業

 プログレスとの衝突により損傷したスペクトルモジュールの船外修理作業について、NASAはロシア航空宇宙局との協議の結果、米国の飛行士をバックアップとして船外修理作業に参加させると発表した。作業に参加するのは、デイヴィッド・ウルフ飛行士で、9月打上げ予定のSTS−86アトランティスでミールに向かう。

 STS−86には、当初、フォール飛行士と入れ替わりでミールに滞在する予定となっていたウェンディ・ローレンス飛行士も搭乗する。ただし、ローレンス飛行士は、船外活動に必要なロシア製宇宙服のサイズが合わないこと、船外活動の訓練を受けていないこと等から修理作業には参加せず、フォール飛行士等とともにアトランティスで帰還する模様。


● 姿勢制御

 ミールの12機のジャイロスコープのうち、現在9機が稼働中。ミールの姿勢制御に対して、十分な能力を供給している。


● 酸素供給

  • プログレス輸送機の酸素タンクからの酸素供給は、先週末より開始された。この間にミールに搭載されているエレクトロン酸素発生装置のうち、故障している装置について修理を行う予定。
  • クバント1、2のエレクトロン酸素発生装置は節電のため依然OFF状態
  • 二酸化炭素除去装置は正常に稼働中。


● 8月5日打上げのソユーズのミールとのドッキングについて

 7月25日(金)NASAオペレーションリーダより、8月5日打上げのソユーズTM26とミールとのドッキングについて以下の説明があった。

 現在ミールのドッキングポート(コアモジュールの前方に1つ、クバント1に1つ)には、ソユーズTM25がコアモジュールの前方に、プログレスM35がクバント1にドッキングしている。

 現在の計画では、新しいロシア人クルー2名を乗せたソユーズT26(日本時間8月6日(水)打上げ予定)が打上げられた次の日(日本時間8月7日(木)予定)に、プログレスM35をクバント1から一時的に切り離し、替わりにソユーズTM26がクバント1へドッキングする(日本時間8月8日(金)予定)。

 その間プログレスM35はミールに対し一定の状態を保って軌道上に待機する。

 8月14日(木)(予定)に現在のロシア人クルーがソユーズTM25で帰還した後、ソユーズTM26をクバント1から切り離し、コアモジュール前方へ移動させる。

 8月16日(土)(予定)待機させておいたプログレスM35をクバント1へ再びドッキングさせる。(今年3月のクルー交代の際には、この作業に失敗し、プログレスM33を大気圏へ投棄するという事態が発生している。)

プログレスM35は、引き続き物資の保管や廃棄物の収容等に使用され、10月〜11月頃、次のプログレス輸送船が到着する前に大気圏に投棄される予定。


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