静電浮遊炉(ELF)を使用した高精度熱物性測定

更新 2016年8月 1日

サービス概要

静電浮遊炉(Electrostatic Levitation Furnace: ELF)は、静電気力で試料を炉内で浮遊させながら、非接触で加熱、冷却することができる装置です。試料を保持する容器が不要なため、融点が3000℃にもなるような高融点材料でも、高純度を保ちながら容易に溶融することが可能です。これにより、高精度かつ広い温度領域で熱物性値(粘性、密度、表面張力)を取得することが可能です。

また、地上の浮遊炉を用いた研究では、超小型コンデンサへの応用が期待される強誘電体や高屈折率ガラス(最高屈折率2.4)等の新しい材料の創製が、過冷凝固により可能であることを実証しました。本装置も試料を過冷凝固することが可能であり、地上の浮遊炉と同様に新しい材料を創製する用途に利用することも可能です。

なお、宇宙で実験する前に、地上実験により溶融条件や毒性評価など搭載性の確認を行い、宇宙実験での確実な実施を目指します。

装置スペック

主要緒元
浮遊炉種類 試料種 試料サイズ
雰囲気
加熱
測定温度
地上用
ガス浮遊炉
金属、非金属 数mm程度 空気、窒素、アルゴンなど 980nm半導体レーザなど 300~3000℃
静電浮遊炉 単体金属、合金 φ2mm
(数十mg)
真空
(到達真空度約10-5Pa)
炭酸ガスレーザ200W
Nd:YAGレーザ500W
300~3500℃
宇宙用 静電浮遊炉 酸化物が主な対象
金属、合金、半導体、絶縁体も対応可
φ1.5~2.1mmの球状試料 空気:最大2気圧(酸素濃度10%)
窒素:最大2気圧
アルゴン:最大2気圧
補足:500Paまで真空引きが可能
980nm半導体レーザ
最大光出力40W×4方向
300~3000℃
  • 宇宙で実験する前に、ガス浮遊炉の半導体レーザで試料のレーザ吸収性を確認します。
それぞれの装置で実施できること
浮遊炉種類 プロセス中の物性値の取得 物質変化
表面張力 密度 粘性 浮遊 溶融 過冷却
地上用
ガス浮遊炉
× × ×
静電浮遊炉
宇宙用 静電浮遊炉
  • ◎:可能/○:金属系は可能/×:不可能

料金表

サービス 1種類の試料の密度、表面張力、粘性計測
ユーザー区分 国内ユーザー 海外ユーザー
ご利用料金 58万円 93万円
支払い条件 段階毎に前払い 段階毎に前払い
  • 密度、表面張力+粘性、再現性の計測毎に前払いとなります。

プロジェクトの流れ

  • 試料をISS/「きぼう」へ打ち上げ、実験運用(浮遊・溶融・分析)を行います。
  • 静電浮遊炉を用いて得られた物理データ(密度、表面張力、粘性等)をユーザー様へ納入します。

詳細資料

タイトル サイズ ID
「きぼう」利用サービス紹介2・高融点材料の物性測定と新材料創生 [ pdf: 5.8 MB] 67879
3000°Cの高温液体から過冷却液体まで 静電浮遊炉による高精度熱物性測定 [ pdf: 3.0 MB] 67821

募集

有償で利用をお考えの方の応募やご不明な点は遠慮なくお問合せ下さい。随時相談をお受けしております。

JAXA きぼう利用センター 静電浮遊炉募集担当 宛



国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
有人宇宙技術部門 きぼう利用センター
きぼう利用プロモーション室

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